数年後には就職は楽になるの? その1

大学卒業生の就職内定率が60パーセント代だという。およそ13万人の大学生が就職できないままに就活を終えるという。マスコミは枕詞のように「この不景気のために・・・」というが、本当にそうだろうか。中、高生の子供さんをお持ちのお母様方は、自分の子供が就活をするときには景気が良くなっているだろうから大丈夫だろう、なんて考えていないだろうか。

実は、大卒の就職内定率は、景気が回復してもそれほど良くならないだろう、とも言われている。なぜだと思いますか? それは、少子化の中で子供の数が減っているのに、大学生の数はどんどん増えている現状があるからです。今春の大学入学者は56万人ほどだが、5年後には60万人代になると予想されている。それだけ、大学進学率が上がっているのだ。1990年代には35パーセントだったものが、今や首都圏では60パーセントに近づこうとしている。

大学生の数が増えても、企業の求人が増える時代ではない。日本全体としては、経済は頭打ちになっているからだ。当然だが、少ない求人に多くの大学生が奪い合う構図は、今後とも続くどころか、ますます激しさを増すと予想される。

同時に、中国や韓国などのアジアからの留学生も日本企業への就活のライバルだ。今後の日本企業の市場は中国。そこからの留学生は、中国語、日本語、英語が話せるわけで、日本人の大学生たちの強力なライバルになりつつある。英語で四苦八苦している日本の大学生よりも、中国からの留学生を雇った方が良いと企業側は考える。

こうしてみてくると、今の中・高生が就活をするとき、今よりも楽になっている可能性はあまりないのです。学校をはじめとして「ぬるま湯」のような毎日を過ごしている中・高生にとって、現実の世界はあまりに「大きな段差」がある世界になっているのです。

誰かがそうした現状を認識して、子供たちに「厳しさ」に打ち克つチカラを身につけさせていかねばなりません。学校にはそうしたことを期待してもムリです。そうした役回りを演じられるのは、お父さん、お母さんしかいません。「子供がまだやる気にならなくて」ではなく、何が何でもやる気にさせる、といった気概を親が持つのです。それほど子供たちを囲んでいる状況は、実際の世の中とかけ離れた「ぬるま湯」だという認識を親が持ちたいモノです。