

彼の就活は本格化しはじめています。7社ほどにエントリーしているようです。多くの大学3年生は、30社も、50社とエントリーするそうですから少ない方だと言います。その中の1社が、金曜日に面接試験まで進んでいました。面接官1に対して学生2の面接で、途中で面接官が替わって20分×2の試験だったとのこと。
ここまでに、
1. 200人規模の会場で12回の会社説明会。
2. エントリーシートとSPI試験(筆記試験)などによる一次選考。
3. グループディスカッションによる二次選考。
と、選考があったとのこと。今回の面接に進んだのは、1回が2人×12グループの3日間の選考だと言うことで72人ほどらしいです。今回の面接を通ると、あと2回ほど同じような面接があり、最後に役員面接があって内々定という流れで進むとのこと。
最初の2,000人が70人程度まで絞られる間に何があるのか。ここが私も興味深いところです。ネット社会ですからエントリーはこんな数になってしまうのでしょう。想像するに、大学名でほとんどがしぼられ、あとは筆記でよっぽど得点が高かったモノだけがつぎのステップに進んでいるのではないかと。現実に、一昨日の面接に残っていたのは、首都圏の国公立大の学生やMARCHあたりの大学生ばかりだったとのこと。
息子がある程度しぼっているのは、彼の通う大学だと、彼が希望している企業ならば面接まではほとんど進めそうだ、といった実感があるからのようです。そこから先は同じレベルの同年代の学生との勝負です。企業研究などを考えると、数をしぼって面接対策に注力した方がよさそうだ、ということのようです。
「あとさ、女の子はたいへんだよ。最初の説明会の時には女の子がたくさんいるんだけど、どこの会社も先に進んでいくとほとんどみかけなくなっちゃうんだ。女だってだけで落とされるのはかわいそうだよね。」
これも実際そうなのでしょう。
それにしても“シューカツ”というのは、何とも痛々しいものだと思わされます。頑張ったからといってどうなるものではない仕組み。前もってダメなことがわかっているのにエントリーし、足を運ばざる得ない仕組み。答えのない試験に挑戦していくような、手応えのなさの中でもがかねばならない厳しさ。進むにつれて自分の置かれた立場を赤裸々に知らされていく仕組み。正直者がバカをみるような仕組み。リクルート系の企業に踊らされる仕組み・・・
miyajukuの生徒をはじめとして、今の多くの中・高生は、こんな“シューカツ”を乗り越えるチカラを身につけられるのだろうか、そんな疑問を持ってしまいます。しっかりとした学力も当然ですが、自ら考えて処理するチカラ、コミュニュケーションのチカラ、文章を書くチカラ、自らの考えを伝えるチカラ・・・ 様々なチカラが必要とされます。
とにかく少しでも多く「壁」を乗り越えていく体験を持つことです。すんなりと進む道ばかりを歩いていくと、最後のところでどうにもならなくなってしまう。それこそ、たくさんの挫折や軋轢を体験したモノの方が強い。本当にそう思います。