来春の私立中学入試

今春の私立中学入試は、どの学校もかなりの苦戦を強いられたようだ。受験生が半減した、といった学校が多数ある。それでも、中堅レベル以上の学校は何とか入学者を確保できているが、下位の学校は定員を確保できないまま受験シーズンを終えているようだ。正確な入学者の数字さえ公表していない学校もある。ひどい募集状況だったのだろう。

原因はリーマンショック以来の経済不況だろう。受験そのものをあきらめた生徒も大勢いるだろう。それ以上に、今春の入試では「ムリをしない受験」をした生徒が多かったと思われる。2月2日までに合格をする生徒が多かったのも今春入試の特徴だろう。

この傾向は来春も続くだろう。それどころか、3月11日の震災のあと、受験生とその父母のマインドにも変化が起こりつつあるようだ。たとえば、遠い学校に通わせたくない。地震などの災害があったときに帰宅困難になる場所までわざわざ通わせずに、近い学校にしよう、などという気持ちの変化だ。

ムリをする受験生はますます減ってくるはずだ。ということは、確実に合格できる「安全圏狙い」の受験生が増えてくる。また、ダメなら公立中学に進学して、もう一度高校受験で頑張る、という受験生も増えるはずだ。半減した受験生の数は、来春もさらに減っていく傾向が見てとれる。

ということは、来春入試は、今春入試以上に、受験生にとっては「受けやすい」状況が生まれそうだ。偏差値で50を目標校としていた生徒は、あと5つ上乗せしても、合格できる可能性が高くなる、ということだ。志望校を決める際、そうしたことも頭の片隅においておくべきだ。とくに、今春入試で受験生を大きく減らしている学校。交通の便がちょっと悪い学校。そんな観点から学校を見る必要もあるだろう。

強気の受験をしても良い、

というのが来春の私立中学入試だ。