高校受験に対する考え方 その2

昨日の続きです。

どのぐらい志願する高校にこだわるか、についてです。

ちょっと前であれば、少しでも上を目指して頑張れ、という言葉が生きていました。しかし、今はいろんな意味でそうした受験スタイルは過去のものになりつつあると思えます。どうしてかというと、「偏差値の高い高校➡難関の大学➡大企業への就職➡幸せな人生」といった方程式は成り立たない時代になっているからです。

また、大学入試も変貌しています。受験者の6割をこえる生徒が、筆記試験をともなわないAOや様々な推薦制を使って大学に進学する時代です。一部の私立校などは、一般受験を生徒に強要していますが、もうそんな時代ではありません。大学入試も多様になり、2020年の改革を境に、今までとはまったく違った大学受験の姿が現れてくるはずです。

と同時に、公立高校については、教えている先生も、教育システムも、大きく変わることはありません。もちろん、湘南や横浜翠嵐などといった一部の伝統校のシステムは別です。先行して進学重点校に指定されましたが、今まではやっていなかった、良い先生をこうした高校に集中させる、といったこともやっていくとのこと。県の財政が厳しい中、いろんな意味で教育資源を集中させていく、ということなのでしょう。

ただ、そうしたほんのひとにぎりの「突出した高校」以外は、それほど違いがないのが実際でしょう。であれば、そこまで志願する高校にこだわる必要はないのでは、というのがわたしの考えです。大きなレンジで考えると、そこそこ優秀な生徒が集まる学校であれば、偏差値のちょっとした差などないに等しい、ということです。

そして、結果的に、高校に進学してから後の方がずっと大事だということです。「部活に精を出す」ばかりで、勉強だけに限らず、自分を磨くことをしなければ、まともな大学への進学はできません。また、進学できたとしても、これからの、流動的で「個」のチカラがつねに試されるような時代を生き抜いていくこともできないでしょう。

結論からいうと、どこの高校に進学するかよりも、どうやって高校に進学するか、の方がずっと大事だということです。この高校受験を通じて、しっかりと自分と向き合い、将来のことを少しでも考え、高校で何をしたいかのイメージをいだき、その上でしっかりと学習を続ける。そうした高校受験をして欲しい、というのが強い願いです。

もう一度。

大切なのは、高校に進学してから、です。そのための高校受験だと言うこと。受験を通じて、その先の自分への扉を開くこと。それがなによりも大事なんです。

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