「哲学者って何をする人なの?」についての小学生の課題文
神奈川県私塾協同組合主催の読書作文コンクール。今年は入不二基義氏の「哲学者って何をする人なの?」が課題の文章になっている。
あなたも自分なりの哲学の問いを立てて、それについて考える文章を書いてみましょう、というのがリード文だ。「哲学」というのがテーマなので、子どもたちは何もかけないで終わってしまうかな、とちょっと危惧していた。
とりあえず、小学生の高学年の子どもたちが書いてきたものを読み、誤字や接続詞などのおかしなところ、あきらかに表現が間違っているところなどを校正して書き直しをさせている。内容としては、思っていた以上にみんな哲学してくれていた。うれしいことだ。
小学生の高学年の作品の題名だけをちょっと列挙してみる。
ピアノの音はどうして気持ちが良いの
人はなぜ戦争をしてきたのか
どうして人間は時間をはかるの
「強さ」について
牛乳をこぼすと臭くなるのはなぜ
人が生きている意義とは
などなど
みんな自分なりの哲学の問いを立てている。しかも、文章を読んでみると、その問いに対して「しっかりと穴を掘っている」のだ。
入不二氏は文章の中で「哲学者」は「穴を掘る」といっている。子どもたちが「どんな穴を掘るのかなぁ」と思っていたが、意外としっかりと穴掘りをしているのにちょっとびっくりだ。
いやいや、10歳前後の子どもたちでも、きっかけさえ与えれば、しっかりと「穴掘り」ができるんだと改めて知ることになった。中学生は定期試験が終わりしだいになる。こちらも楽しみになってきた。