やり方忘れたぁ、と言っている限りできるようにはならない。
中学3年生の数学の学習は「二乗に比例する関数」の単元に入っている。このあたりまでやってくると、ちょっとした問題でも「思考の整理整頓」が必要になってくる。そうして、今まで丁寧に学習を進めてきていたかがはっきりとした「差」になってあらわれてくる。
たとえば、今日扱った問題だ。
解き方
整理して解いていけばそれほど難しい問題ではないのだが、この「整理整頓する」ということができない子がいっぱいいる。ふだんから「なんとなく」解いているだけなので、Xの増加量、Yの増加量をひとつずつ書いて、だから変化の割合が7なのだから・・・ と頭がはたらいていってくれない。
わたしと一緒に解いていけば「わかった」「できた」となるのだが、翌日にもう一度やるとまた「なんとなく」のやり方に戻ってしまう。「やり方を忘れたぁ」となって、「あっ、後ろから前をひけばよかったんだ」とテキトーにやってできたことにしてしまう。
そんなことしてるとまた忘れちゃうよ、と言っても、だって「後ろから前をひけば良いんでしょ。別にそれで良いじゃん。」と言う。しかたがないので、Xの増加量、Yの増加量の意味をもう一度はじめから教えて・・・
「やり方を忘れたぁ」といっている限りは何度やってもまた忘れてしまう。「やり方」ではなく、それぞれの「意味」をしっかりとかわろうよ、と言っても、そのことをなかなか理解してくれない。何度も何度もそんなことを繰り返してのたたかいになる。
この「やり方を忘れたぁ」と「まだ習っていない」と口に出してしまう感覚をなくしてしまわなければ、高校入試の問題が解けるようにならない。とにかく、すべての教科で問題を解きながら、このことを繰り返し、繰り返し子どもたちに話し続けていくしかない。