今年の読書作文コンクールの課題図書
小、中、高校生のすべての生徒に連休中の宿題のひとつとして作文を出しています。第7回の神奈川県私塾協同組合主催の「読書作文コンクール」の課題です。
今年の課題は「哲学者って何をする人なの?」という文章です。「子どもの難問」という本の中から抜粋しています。著者は入不二基義氏で、青山学委員大学の教育人間科学部心理学科教授(専攻は哲学)です。プロフィールは以下のような方です。
このコンクールの特長は、子どもたちが読んで、書いた文章を、著者の方にも読んでいただき選考してもらい、講評・表彰までしてもらうというところです。これってすごいことです。自分が読んだ文章の著者と直接に会って話しが聞けるわけですから。しかも、今回の文章の著者は、現代日本の哲学界をリードしている方です。そんな人に自分の作品を読んでもらえるんですよ。ですから、しっかりと書いて欲しいと思っています。
文章を読み、哲学的な問いを立て、それを考えて自分なりの文章を書き、それを著者である入不二氏に読んでいただき、評価をもらい、当日の表彰式、講演会で入不二氏のお話しを聞く。コンクールというよりも、この全体を子どもたちには体験してもらいたいです。
すごい大人に出会って欲しい。そんな思いのこめられたコンクールです。
今年のテーマは「あなたも自分なりの哲学の問いを立ててそれについて考えてみましょう」というものです。なかなか歯ごたえがありますよね。そもそも「哲学」って聞いただけで身構えてしまい、そんなの知らないよ、となってしまいそうです。子どもたちには、どんなちっちゃなことでもよいので、自分なりの哲学の問いを立ててもらい、それをじっくりと考えて文章にしてもらう。そんなことをしてもらいたいと思っています。
哲学ってなんなの? 哲学的な問いってなんなの? それについてここでわたしの考えを述べるような野暮はしません。子どもたちには入不二氏の文章を読み、そのことについてじっくりと考えて欲しいのです。著者も言ってますが「銀河鉄道の夜」でカンパネルラやジョバンニがこだわっている「ほんとうのいいこと」「ほんとうのさいわい」「本当の神様」みたいなこだわりが、子どもたちの中から生まれてくると良いのですが。
なお、表彰式、入不二先生の講演は7月15日(海の日)に予定しています。賞をとった子だけでなく、今回の文章を読んだすべての子どもたちに参加してもらいたいです。また、保護者の方の参加も大歓迎です。めったに聞けない「入不二哲学」にふれるチャンスです。詳細は後日。