私立高校の入試が10日にあるんだけれど・・・
県立高校の志願倍率が1.5倍をこえるとで大騒ぎになるのに、私立高校は平均で5.02倍という倍率です。数字だけみると大変な倍率なので「厳しい入試だ」と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
詳細な各私立高校の倍率は
神奈川県私学振興課 http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f6460/
のページにまとめてあります。
このブログでも何度も書いていますが、私立高校の入試の仕組みは「入試によって合否が決まる」というものではありません。基本的に「事前に各私立高校が出している基準」に達しているかどうかで出合否が決まります。すでに12月の段階で、各中学校の先生が私立高校に「打診」というお伺いをしていて、その時にほぼ合格の確約がされているのです。確約が出ているので落ちることはないのです。
首都圏ではずっと以前からこうした制度になっていて、この制度のおかげで、公立高校の受験に失敗しても、必ず「行く学校がある」ということになります。つまり高校浪人というのがでないわけです。皆さんのまわりでも、高校浪人の生徒をみかけたことはないはずです。
それではなんで2月10日に入試があるのか。それは「そういう制度だから」としか答えようがありません。ここ数年は「書類審査」といって入試をしない学校も増えてきました。
もちろん、オープン入試といって、当日の入試得点だけで合否を決めている場合もありますし、一部の難関私立高校の場合も打診はおこなっていません。とにかく、12月に中学校の先生と面談をし、その中で決まった私立校を受験する場合は合格が確約されている、と理解しておいてかまいません。
では、なんで5倍もの倍率がでるのか、ということです。ほとんどの生徒は、公立校第一で私立校が第二志望です。私立校に合格しても公立校に受かれば入学しません。各私立校は「歩留まり」といいますが、公立高校への抜け具合を想定して合格者を定員の何倍かとっているわけです。したがって定員が100名でも合格者は300名いる、ということになります。倍率は定員÷志願者で出しているので、3倍や4倍といったものになります。実際は1倍なのです。
県立高校が第一志望の生徒は、10日の私立校の受験はまったく考慮せず、14日の県立校の入試日にすべての照準を合わせてやっていきましょう。10日から14日までは3日間しか間がありません。気持ちを切り替える余裕もないほどです。私立高校入試の過去問題をやる必要もありません。県高校入試と傾向も違います。今は、県高校入試のことだけを頭において学習を進めていきましょう。制度がそうなっているのです。君たちはその制度の中で精一杯、14日に実力を発揮できることだけをやっていくことです。