前期選抜試験

今日は前期選抜の試験日。小田急線にも制服姿の中学生がたくさんあった。miyajukuの中3生は基本的に前期選抜試験は受験しない。なぜって、落ちるのがわかっているからだ。封筒を開いて(神奈川県の県立高校の合否はひとりひとりに封筒を手渡しする)不合格の文字を見るのは気が滅入るだけだからだ。

チャンスなんだから受けてごらんよ。という学校の教師の言葉でほとんどの中3生が前期選抜を受験する。前期選抜の仕組みは、中2成績45点+中3成績45点×2+面接、自己推薦書というもの。ほとんどが学校成績で合否が決まる。募集定員は全体の定員の20%から50%の割合で各校が決める。上位校は20%、中堅・下位校は50%のところが多い。

例えば、県内トップの湘南高校。ここは135点満点の学校成績でも落ちる。134点では、数人が合格するだけ。133点以下で合格する者はいない。これが実際だ。他の高校も同じこと。この周辺のトップ校の大和高校は124/135あたりが今年のボーダーになるだろう。120/135までは可能性があるが、それ以下の成績では受かることはない。

つまり当日の面接点などで合否が決まるのはボーダー±2~3の層にいる生徒といったところ。

こうした現実を学校も多くの塾も生徒に教えてくれない。不合格の通知を受け取ると、子供はどうしても弱気になってしまう。そもそも前期選抜は多くて定員の半分までしかとらないわけだ。前期で倍率が2.0倍ならば、後期は半分がいなくなるから1.0倍となる。そうして前期の倍率をながめてみると、ほとんどの高校が1.0倍から1.3倍の後期倍率になる。そんなに高い倍率ではない。でも、前期で落ちて弱気になった生徒は志望校をひとつ落とすことになる。おかしなことだ。

大和高校であれば、合格者の学校成績は上は133から下は96あたりまでいる。その中の50%ラインが120あたりだということ。そこから下でも当日の入試できちんと得点すれば合格できる。あくまで前期選抜は学校成績だけで上から半分をとっている、そういう制度なのだと言うことをしっかりとわかっておいて欲しい。とにかく学校成績にしばられる必要はない。

自分の実力で入試を突破すること!

それのみを考えておけばよい。未来への扉は自らの力で開ければよい。

電車の中でみる中学生の半分が不合格の通知を見るんだなぁ、と思うとちょっと気持ちが暗くなってしまった。この入試制度、何とか変えてくれないかなぁ。前期選抜の定員を一律で20%にして、学校成績以外の要素をもっとたくさん取り入れる入試にすれば良いのだと思う。

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