部活動のこと

中学生も高校生も、5月は部活動のことでいろいろと難しい問題に直面する生徒が増えてくる時期だ。

私も教師をしていたときは「熱血指導者」の一人だったので、熱心に部活動を指導されている先生方には頭が下がる。多くの方はご存じないだろうが、部活動の指導は先生方の本来の業務ではない。それどころか、日曜日に生徒を試合に引率していっても、数百円の旅費が出る程度で、ほとんど手弁当で指導をしている。部活動の指導をしたからといって給与が上がるわけではない。活動費にしたって、部費を徴収してまかなっていて、市や県から補助が出ているわけでもない。先生方の財布から出ている部分もたくさんあるはずだ。まぁ、日本の部活動は教師の情熱だけに支えられていて、それにおんぶにだっこでやっている。

逆に言えば、部活動はその顧問の先生の王国のようなモノで、外からその先生を指導、監督する「目」は全くないのと同じようなものだ。そもそも指導の報告の義務もないし、活動についてのコンプライアンスはないに等しい。信じられないことだが、部活動についての条例や法令なんてモノはどこにもない。顧問の先生も、もともとが手弁当でやっているので、自分の好きにやって何が悪い、という感覚で日々の活動をおこなっている。ここが大きな問題点でもある。入ってしまった部活動の活動方針には、それが多少は理不尽であっても従わざる得ないし、その方針について異議を唱える手段はほとんどない。

高1の○○は夜の8時過ぎまでの練習にちょっととまどっている。ここまでとは思っていなかったのだろう。高2の△△も学校での練習の後に、近くの体育館での練習などが入ったりして、勉強との両立に悩んでいる。高校生の部活動の場合は、先輩やOB、OGとの関係もある。自分が思い描いていたような部活動とは違ったモノになってしまうこともある。中学生も同じこと。右も左もわからない中、子供たちは何とか新しい部活動という環境に自分をなじませようと必死なのだろう。

miyajukuとしては、勉強を優先して欲しいことは言うまでもない。かといって「辞めろ」とは言いたくはない。部活動が休みの日などに塾に来させて、補習をさせるなどして、何とかして両立をさぐっていきたい。だから、30分でも良い。遅れても良いから塾のある日は足を運ぶことだ。30分だけ授業に出てもしょうがない、ということはない。そうして気持ちをつなげていくこと。つなげていきさえすれば、物理的な時間はいくらでも補うことは出来る。

変えられない環境の中で、どうやってうまく折り合いをつけていくか、それを学ぶことも大切なことだ。私はそんなみんなを出来るだけ応援し、援助していく。

頑張れ!!

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