野球やサッカー
普通の部活動なら問題ないが、野球やサッカーについては難しい判断となる。野球とサッカーは注目を集めるスポーツなので、私学がとくにチカラをいれている。ちなみに、神奈川県で公立高校が甲子園に出場することはゼッタイにありえない。横浜、東海、桐光、慶応・・・決まった顔ぶれが甲子園に出場する。公立校がベスト8に残るとすごい、というのが現実だ。
さすがにサッカーは大人数だし、競技の性格上番狂わせもあるので時々は公立高校が全国大会に出場できる。それでも、ここ10年間で公立高校がお正月の全国大会に出場したのは昨年の座間高校の1回だけだ。その他の年の顔ぶれは、桐光学園、麻布大付淵野辺、日大藤沢、桐蔭学園などで決まっている。
私立校にはスポーツ特待生がいて、午前中は授業をするが、午後からは体育の授業という名目で練習がはじまってしまう。ナイター設備や合宿所も完備され、トレーニングのための器具も立派なものがある。もちろん、才能のある優秀な選手を集めてくる。公立校が勝てるはずがない。
そもそも「勝利至上主義」が部活動にははびこっている。私立校の場合は経営の一環としてやっているのでしかたがないし、そこでプレーする選手たちも了解の上のことなのでしかたがないが、公立校はそうであってはいけないと思う。公立校でのそれはあくまでも教育の一環としての活動であるべきだろう。
普通の生徒であれば、高校選択の際の部活動は、強いかどうかではなく、きちんと規律正しく活動しているかどうか。それが判断基準ではないだろうか。と同時に、何のためにその競技をやっているのか、それをしっかりと考えるべきだろう。プロを目指すのでなければ、身体を鍛えることや規律を学ぶこと、純粋に競技を楽しむこと、などが理由になるはずだ。それならば勝利至上主義から抜け出した方が良いと思う。