良い教師って

良い教師って何ができる人だろうか。

昨晩も中2の授業はかなり熱くなった。NとMの2人の学習姿勢に対してだ。どんなに上手に説明したとしても、それを受け取る側の姿勢しだいでその時間がムダになってしまう。その場だけ理解できたとしても、数時間後には見事に消えてしまう。

要は、学習する側が、何とか自分のものにしたい、自分のものにしよう、といった気持ちを持つことがすべてだ。ということは、指導者側は、そうした気持ちを学習者側に持たせなければならない。それができる教師が良い教師であることは間違いない。

本当であれば、こちらが熱くなってもしょうがない。熱くなればなるほど、一般的に聞く側は醒めていってしまう。かといって、静かに語りかければ良い、というものでもない。にんじんをぶら下げてやらせる、というものでもない。

むずかしい泣き笑い やる気スイッチオン! なんてわけには簡単にはいかない。

ひとりひとりスイッチの入り方は違うし、スイッチの位置も違う。ただ、良い教師は、そのスイッチのありかをさぐり出せる。そして、そのスイッチの押し方を見つける。それこそが教師の役割なのだ。

最も大切なのは、勉強するということが自分のためだということをしっかりとわかってもらうことた。腑に落ちることだ。それさえできれば、あとは流れるように学習は進んでいく。いかにそれをストンと気持ちの中に落とせるか、それが良い教師の条件だ。

人を教える、という立場になって三十数年。まだまだ未熟だ。こどもたちの「やる気スイッチ」探しの毎日はいつまでも続く。

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