県立希望ヶ丘高校
希望ヶ丘高校は昨年もお話をうかがっています。その時の様子は http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuku/diary/201411100000/ にあります。読んでいただければおわかりかと思いますが、北村校長というパワーのある方がいらっしゃって、様々に高校を変えていこう、という試みをされていました。そんな校長先生がこの春にわずか在任1年間で転出されたと聞き、少なからず驚いたものでした。と同時に、これからの希望ヶ丘高校がどういう方向に向かっていくのかを知りたかったのが今回の大きな目的でした。
昨年のお話の中で最も注目をした「希望未来塾」についてです。「向学心に火をつけろ」といったキャッチフレーズのもとにはじまったという朝学習。50分間、学校の学習ではなく、あくまでも大学入試を念頭においた学習。昨年は秋にはじまって高3生の8割が受講したという講座です。その成果なのか、今春の大学入試では、慶応大が7名→23名、早稲田が39名→89名、といった躍進がありました。
とりあえず、この「希望未来塾」は続いていて、高3生は今年の春から、高1生と高2生にもとれるような講座もスタートしているとのことでした。また、新しい公立高校改革で、18校ある進学重点校が10校程度になるのですが、希望ヶ丘高校も引き続き進学重点校に指定されるように手をあげていくとのことです。今日は現在の校長先生のお話をうかがえなかったので、正直、そこまでのことしかわかりませんでした。
希望ヶ丘高校は県立高校の中で最も古い学校です。歴史と伝統のある高校です。グランドをはじめとして校地も広く、うっそうとした林に囲まれた、それでいて駅に近いという好立地にあります。校風としては「自主性を重んじる」という言葉がぴったりです。今日も校外学習に向かう高2生たちとすれ違いながらの訪問でしたが、制服はなく思い思いの服装で歩く彼ら、彼女らの様子を観察できました。やはり、そこから感じられたのも「自主性」というスタイルでした。ここは大学なのかな、といった雰囲気です。
学校の教育目標も、「学習はすべて自発的に行い、自学自習を重んじ、自己の能力と素質を最大限に伸ばす」とあります。と同時に「行動はすべて自主的に行い、自律自制を旨とする」ともあります。miyajukuの周辺校としては、同じ進学重点校としての厚木高校とはある意味で対極にある学校ともいえるかもしれません。どちらが良い、というのではなく、自分に合っている高校はどちらなのか、ということです。
来春の募集も8クラス318名。27年の倍率は1.20倍、26年は1.22倍、25年は1.21倍とほぼ変わっていません。内申 : 入試 : 面接の比率は、3 : 5 : 2 になっていて、これに特色検査が加わり、3 : 5 : 2 : 2 となります。昨年度のデータからみると、県立の上位校の中ではめずらしく差がつく面接になっています。全県模試調べで、合格者の平均の学校成績は120/135前後、入試得点は380点前後。といっても、昨年のデータで、内申99、入試356点の生徒が合格しています。逆に内申が121あっても入試が323点の生徒は落ちています。ざっくりと、内申110、入試360点で、面接と特色で大きな失敗をしない、といったところがボーダーかとわたしはみています。あくまでわたしの見立てですよ。
これからの時代。やらされての学習では新しい学力観にそったチカラはついていかないことは間違いありません。基本的な知識理解は当然ですが、自ら考え、自ら行動し、自らを律するチカラこそが求められます。希望ヶ丘高校はそうした生徒たちが集う学校だと思います。