子どもを信じる力の源 ― 親として迷うときに立ち返る原点

一昨日、3人目の孫が産まれました。
産まれたばかりの赤ちゃんを抱かせてもらえるのは本当にありがたいことです。40年以上も子どもたちに関わる仕事をしていますが、あらためて、どの子にもこうした瞬間があったことを再認識させられます。
たくさんの愛に包まれてこの世に生を受けた奇蹟――そのかけがえのなさを思います。
子どもが成長すると、親として悩むことが増えます。
反抗期の言葉に傷ついたり、勉強や進路のことでぶつかったり、「どうしてわかってくれないんだろう」と悶々とする夜もあるかもしれません。
でも、そんなときこそ、思い出してほしいのです。
あの小さな手があなたの指をぎゅっと握って離さなかった日を。初めて立ち上がったときのよろける足取りを。何も言えないのに、ただ見つめ返してくれた澄んだまなざしを。
あの頃の子どもたちは、すべてを信じて親の腕の中にいました。そして今も、形は変わっても、心の奥ではその信頼は続いているはずです。言葉にできない葛藤の中で、それでも「見ていてほしい」「わかってほしい」と願っている。その想いこそが親子のつながりなのではないでしょうか。
成績、進路の悩みも、成長のひとつの過程です。壁にぶつかることは、その子が「自分の力で生きたい」と思いはじめたということです。
同時に、親の愛はどん欲です。知らず知らずのうちに子どもに大きな期待をかけがちです。その思いは子どもにとっては重荷になることもあります。
様々な思いが交錯した時は、あの誕生の瞬間を思い出してみてください。新しい生命が生まれたとき、ただ「生きていてくれること」が嬉しかったはずです。その原点を思い出すことが、子どもを信じる力になるのではないでしょうか。
そんなわたしもふだんはこうしたことを忘れてしまっています。今回、産まれたばかりの赤ん坊を抱くことで思い出したしだいです。だからこそお伝えしたいと思いました。わたしもお預かりしている子どもたちにこうした「誕生の瞬間の奇蹟」があったことをいつも心の片隅において指導を続けていくつもりです。
産まれてきてくれたこと。ただそのことに感謝なのです。そして、その感謝がきっと子どもたちの、そして親の未来を切り開いていくのだと確信します。

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