私立中学への進学

私立中学への進学を考える父母が増えているという。確かにわたしもそう実感している。何が理由だろうか。当然、公教育への不信感だ。と同時に、私立の学校が生き残りをかけて「教育サービスの向上」に取り組んでいるのが父母にもわかるのだろう。また、公立小学校の現在のカリキュラムを忠実にたどるだけでは、中学校以降の学習があやうくなってしまうことも親を私学へと駆り立てる。出来る生徒は良い。問題はごく普通のレベルの生徒だ。小学校で削った内容は中学校に。中学校で削った内容は高校に。けれども、大学入試のレベルは下がったわけではない。結局、積み残されたものを高校でやりきれなければ、上位の大学への進学はあきらめるしかないのが現実だ。学費が同じならば、私立中学を選択するとほとんどすべての親が答える現実。このゆがんだ状況を何とかしないといけないのだが。