高収入の家庭でなければ・・・
最も気になる数値は、子供を大学に進学させた家庭の年収です。全体の平均としては846万円(やっぱり高いなぁ)。調査ではさらに世帯の収入を5等分してそれぞれの年収の中で国公立大、私立大に子供を通わせている家庭のパーセンテージを調査している。
国立では1,090万6,000円以上の層が前回に比べて0.5ポイント増の14.6%を占めたのに対して、488万1,000円未満の層では前回に比べて8.7ポイント減の17.1%と、大幅に落ち込んでいるとのこと。488万1,000円以上678万9,000円未満の層では19.4%、678万9,000円以上849万5,000円未満の層が29.5%とむしろ増えているようだ。
私立を見ても、1,090万6,000円以上の層が0.6ポイント増の15.7%、488万1,000円未満の層が7.0ポイント減の16.1%と、国立ほどではないにせよ、やはり488万1,000円未満の層の割合が減少しているとの結果がでている。
これらの結果が示していることは何か。それは、「国公立大に子供を進学させている家庭の年収は年々増えている」ということだ。「高収入の家庭でなければ国公立大に子供を進学させられない」と言い換えても良いかもしれない。
もちろん国公立大の授業料は私立大に比べて安い。理系学部で言えば半分以下だ。しかし、国公立大に進学するための難易度は高い。実際のところ子供を国公立大に進学させるには、私立の中・高一貫校に通わせるか、公立のトップ校に進学させるしかない。そうした進学をさせるには、早い段階から子供を学習塾に通わせて勉強させないといけない、ということになる。
確かに私の家も、来春の娘の大学入試に備えての資金を準備している。受験料や入学金なども考えて200万円ほどは必要となる。そう簡単な金額ではない。私は自分が教えることが出来るので、予備校にはお金をかけてはいないが、本気で国公立に合格させようと思えば、予備校の支払いが月に10万円はかかるだろう。この経費負担を考えると一年間で300万円をこえる資金が必要となる。兄弟、姉妹がいるとしたら、確かに年収が一千万円を超えている家庭でないと無理だ(>_<) 学習塾という仕事をしている立場からこうした問題に触れるのはタブーなのかもしれない。が、こうした数値を見ればみるほど、良質で安価な教育を提供できるよう努力したいと思うばかりだ。予備校に10万円かかるならば、その半分で数倍の効果のある教育を提供したい、と考えている。 私はすでに若くはない。が、子供にかかる教育費を身をもって体験している世代だ。うちの息子もこの調査をおこなった「日本学生支援機構」の奨学金で授業料をまかなっている。miyajukuは、子供にかかる教育費を必死に捻出しつつ、一所懸命に子供の未来の幸せを願うお父さん、お母さん方の味方でありたい。