日本史の必修化
今朝の新聞に大きく「神奈川県が高校の授業で日本史を必修科目に」といった記事が掲載された。日本史を必修科目にすることの是非についてはここで論じるつもりはないが、私はこの記事にちょっとびっくりした。
どういった点にびっくりしたかというと、神奈川県は教育の改革というか、新しい教育制度などについては、他の都県に比べて「後出し」の傾向が強かったからだ。たとえば、公立の中・高一貫校に関しても、まだ一校も開校すらしていない。他の都県の様子をじっくり見てから導入する、といった手法をとり続けてきている。入試問題へのリスニングの導入も最も遅かった。
それが、独自入試の導入、進学重点校の指定、などと「ちょっと変わったのかな」といった様子をここ数年見せていた。積極的に現状を打開していこう、といった意思を感じていたところだった。
そんな中での「日本史の必修化」のニュースだった。教育についての問題は考え方が多様で扱いが難しい。が、「現状を少しでも打開してより良いものを目指そう」といった姿勢は大歓迎だ。神奈川県の姿勢に拍手を送りたい。
大阪ではあの府知事が「北野高校を中・高一貫校に」「全府を一学区制に」などといった政策を打ち出しているようだ。各都道府県が切磋琢磨してより良い教育制度を競えばよい。
全県1学区制は神奈川では3年目になるが、確実に地殻変動が起きている。数年後には、いくつかの神奈川県立高校の大学進学実績は、私立の中・高一貫校の有名校を脅かす結果を出すはずだ。