あまりに守られている子供たち
9月も半ばを過ぎようとしている。受験生はそろそろ真剣に受験日までのタイムテーブルを作る時になってきた。まずは受験日を明確に意識することだ。そして、そこから逆算した毎日を送って行くことだ。ある程度は自分を追い込んで行かないと行けない。そうしないと時間の奔流にのみ込まれ、めちゃくちゃにされ、知らないうちに当日を迎えてしまう、ということになってしまう。
私立の進学校でない限り、中学も高校も、学校は受験とは別のベクトルを持つものだと考えておいた方が良い。学校行事にしろ、授業にしろ、最後の最後まで“受験”を意識しない時間が流れて行く。公立の学校はそんなものだ。また、それで良いと私は思う。あくまでも学校は、受験のためにあるのではなく、青春の1ページをつくるため、受験とは関わりのない学力を身につけるためにある。学校にいるとそうした意識がはたらいてしまうものなのだろう。
そんな中で、しっかりと受験を意識してやっていくのには努力が必要だ。今や、受験は「わざわざするもの」で、ほとんどの中・高生は受験をしない。中学生で3人に1人。高校生なら5人に1人。そんな割合でしかない。多くの中・高生は「なんとなく」進路を選ぶ(これは選ぶとはいわないが)だけだ。そんな時代だからこそ、「わざわざ受験する」ことに意味があるのだろと思う。
マスコミがさわぐほど今の子供たちは全然大変じゃない。今の日本の子供たちは、あらゆるものに守られている。ちょっと守られ過ぎじゃない、というほどクッションが効いた毎日を過ごしている。そんなクッションはこちらから投げ捨てる、そんな気概でやっていってほしい。
その第一歩が受験をすることなんだ