定期試験対策用の「頭」

T中は来週から中間試験。この時期、生徒たちに毎日のように言っていることがある。意識改革というか、試験問題にのぞむ姿勢というか、そうした気持ちの問題についてだ。

中学校の定期試験の得点と、勉強が出来るか出来ないかは相関関係にない場合が多い。とくに「ちょっと勉強が出来る生徒」「自分では出来ると思っている生徒」に思ったような得点がとれないモノが多い。学校の定期試験は、性格が慎重で、どんなことでも丁寧にやる、ノートもきっちりときれいな生徒が得点が高い傾向がある。一般的に男のことよりも女の子にそうした傾向が強いので、中学の成績は女の子の方が高いことが多くなる。

学校の定期試験は難しい問題の出題はない。とくに絶対評価に変わってからは、中央値を70点にそろえる、なんて発想で問題を作っている先生は一人もいない。テストの解答用紙をみてもらえばわかるように、観点別に確かめたい項目が出題されるようになっている。はっきり言って満点が取れることが前提になっている試験だといって良い。わからない問題などひとつも出題されない。パターンをはずしたり、範囲外だったり、規格外だったりする問題はひとつもない。

こうした試験で高得点をとるのは、学力だとか、本当の実力だとかとは関係なく、丁寧にミスなく、慎重に問題を解いていくことにつきる。

学校の定期試験できちんとした得点をとるためには、学校の定期試験対策用の「頭」でのぞまないといけないのだ。たくさんの問題を解くときの「頭」や、難しい問題にのぞむときの「頭」、入試対策用の「頭」で学校の定期試験にのぞんではいけない。

たとえ1分で出来そうな問題でも10分かけて解く。

そうした姿勢でのぞんでいかないと失敗する。

何度も言うが、出来るか、出来ないか、といったことを試される試験ではないのだ。学んだことのないパターンが出題されることもない。はやく解いたからといってエライということはまったくない。

気持ちを切り替えて欲しい。定期試験にのぞむ「頭」に切り替えて欲しい。実力をつける、学力をつける、勉強をする、ということと定期試験対策は全く別のモノだと言うこと。

その結果が高校入試に関わってくるのであればしかたがない。高得点をとるためにはどうしなければいけないのか。そのことをしっかりと考えて対策にのぞんで欲しい。高い得点をとって損することではないのだ。それならば高い得点をとるために出来ることはやっていこう。

すべては君自身のためだから。

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