英検が難しくなった?!
今回の英検については、準2級が、問題、合格ラインともに「難しくなったなぁ」という感想を持っていたのでそのように伝えた。他の団体からもそのことについては言われているとのこと。3級も合格ラインを上げつつあるように思える。ただ、あいかわらず5級や4級については“誰でも合格できる”といった検定試験のままだ。
そもそも英語検定試験の準2級は、高校1年終了程度の範囲となるので、過去完了も、関係副詞も出題される。語彙数もそれなりに多い。本来であれば、中学3年生が受験しても不合格になるのが当然なのだ。それでも、今までは合格できていた。このことは3級や4級、5級にも言えることで、過去形も未来形も学んでいない中1生が4級を受験しても落ちる試験でなければいけないのが本当だ。でも、合格してしまう。それだけ「受かりやすい検定」になりさがっているのが英語検定試験の実際だ。
来春からの中学校での指導要領の改訂にともない、英語検定協会も合格難易度を上げる方向に方針転換したのだろうか!? でも、そうだとすれば、そのことを周知してもらわないと困る。どの程度の学習をさせておけば合格できるかの目安がわからない。今回は、いつものように対策を進めたのに準2級の結果は散々なものだった。いつもの年と同じであれば合格できるだろうと思っていた生徒も落ちている。
とにかく、5級と4級の合格ラインをもっと上げること。必要であれば6級や7級をつくれば良いのだ。3級までは楽に取得できるが、準2級はとたんに難しくなり、2級はさらに壁が高くなる、といった今の状況のままだと、英検そのものの意味がなくなってきてしまう。現実に、大学生で英検を受験するものはほとんどいなくなっているのが現実だ。
本当の意味での中1終了レベルの5級、中2終了レベルの4級であってほしい。同時に、早期にどんどん上の級を受験させることを禁止しても良いと思う。何だかはやく上位の級を取得することがエライかのような風潮がある。それが、英語検定試験そのものの存在意義をうすめてしまっている。
難易度を上げること。合格率を下げること。いずれも大賛成なのだが、それならそうと言ってからやってほしいなぁ