ウソも方便 の使い方

誤解を避けるために最初に言っておきます。私は部活動やスポーツをすることに対して決して否定的ではありません。それどころか、積極的にそうした活動にこどもたちには参加して欲しい、と心から願っています。

さて、学校の部活動だけでなく、最近はサッカーや野球などはクラブチームに所属しての活動が盛んになっています。この地域ではもともと野球は盛んでしたし、なでしこに所属していた何人かの出身地でもあってサッカーも盛んになっています。

私が疑問に思うのは、こうして所属した部活動やクラブチームの「しばり」です。

団体活動ですから各自が勝手なことをしては成り立たないことはわかります。しかし、あくまでもみんな「好き」でその競技をやっているわけです。身体を鍛えたい、チームスポーツとして活動する中で人間性を高めたい、いろんな動機はあるでしょう。でも、基本は「やりたいからやっている」のであって、強制されてやっているわけではないはずです。

それなのにこうした活動はそこに参加している生徒たちを必要以上に「しばる」のです。

問題は「しばる」理由です。それは「勝つため」ではないでしょうか。「勝つため」には選手を「しばる」必要がある。各自が勝手に行動していては勝てない。だから「しばる」のでしょう。スポーツです。「勝つ」ことを目標にするのは当然です。でも、それは「目的」ではないはずです。

部活動やクラブチームの指導者は、勝つことを目的化していないでしょうか。こどもたちは様々な活動をしています。いろいろな可能性をもっています。自分が関わるチームが勝つためにこどもたちを縛るのは本末転倒と言えないでしょうか。

何よりも部活動もクラブチームの活動も、学校での学業があってのことなのです。あくまでも第一義的には「学習」というものがあると私は思います。13日からM中は後期の中間試験です。試験まで数日のこの週末。練習や試合でなく学習を選ぶ生徒がいたとして、その生徒に「二度と試合では使わない」だの「もう練習に来なくて良い」だのといった言葉を投げかけるのはどうでしょうか。

少なくとも、試験の数日前の週末です。朝から晩までの練習をするのはやめませんか? 試験前なので今日は3時間で練習を切り上げる。その代わり集中して練習に取り組め、と言うのが良い指導者なのではないでしょうか。

保護者の方にも毅然とした態度をとっていただきたいです。うちの子どもは試験前なので勉強を優先させます。かといって、練習その他で不利益を被る理由はないのでよろしくお願いします、と伝えれば良いのです。まぁ、風邪をひかせてしまえば面倒もなくなります。ウソも方便って、こういう時の言葉ですよね。

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