理科の難しさがどう影響するのか
あらためてみるとすさまじいですね。90点以上が0%、70点以上をみても3.5%というすさまじさです。正答率が1.8%なんて問題もあってその難しさのすごさがおわかりいただけるでしょう。何がどうむずかしかったかについては稿をあらためます。今日は、これだけ理科が難しいと受験生にどんな影響がでるのかについて考えてみます。
理科が難しい、と聞くと皆さんは、理科が不得意な子は大変だ、と思われないでしょうか? 実はその逆なんです。理科が得意な子が大変なんです。もう少し細かくいうと、理科がそこそこ得意な生徒が大変になってしまいます。理科が不得意な生徒はそれほど合否に影響はありません。どういうことか・・・
ここまで理科が難しいと、どうせみんなできないわけです。21点〜40点に全体の半分弱の生徒が集中するテストです。ここで差がついて合否に影響することはあまりありません。もちろん、この理科で70点の得点がとれればかなりのアドバンテージになります。しかし、それだけの得点をこの問題で取るのはかなりしんどいです。
それよりも注意が必要なのは、平均点が64.4点と、理科の37.4点と比べて27点も高い国語です。国語で高得点がとれないとものすごい「差」がついてしまいます。入試というのは競争です。ということは、難しい教科よりも、平均点の高い教科で「差」がつきやすいということ。そこで合否がわかれてしまう、ということです。
残念なことに、神奈川県の公立高校入試では、理科が「そこそこ得意」」な生徒がかなり不利になってしまっています。さらにいうと「国語が不得意な生徒」は入試で不合格になる可能性をかなりもっている、ともいえるわけです。
そもそも同じ県の入試問題で平均点が30点近くもちがう問題をつくっている県教委の神経を疑いますが、理科が難しいことの影響をしっかりとわかっておきましょう。