今年の入試問題の難易度
http://www.stepnet.co.jp/news/index.php?mode=d&id=251
何しろおっきな塾ですから、5,000名以上の集計です。ある意味では、今回の神奈川県公立高校入試の難易度や各高校のボーダーラインを予測するのに十分な資料といえるでしょう。この資料を公表できる「ステップ」という塾の懐の大きさみたいなものを感じます。文句なくありがたい資料です。
さて、先日も今年の理科の出題についての疑問を書きました。この平均点でも「昨年比-1.6点」となっています。たかが1.6点ですが、ステップの平均点が52.0点ということは、全県平均は36点程度になる、ということです。
他の教科とのバランスの悪さはどうしようもありません。今すぐにでも、この理科の作問をした人間に「何を考えて作問したんだ」と問いただしたいぐらいです。もしもこの入試問題が私学のものであれば、その私学は来年度から存亡の危機に陥ります。そうした自覚が県入試の作問者に少しでもあったのでしょうか。
ちょっと予想外だったのが英語の「昨年比-6.3点」です。昨日も書きましたが、英作文が増えたこと、長文の出題傾向が変わったこと、などが影響しているのでしょう。国語は易しかった、と思っていたのですが、それほど大きく平均点が良かった、というわけでもなさそうです。
ということで、各高校のボーダーラインは、ほぼ昨年度と同じか、若干は下がるのかな、といったようすです。と同時に、これだけ難しい入試になると、上位校などではとくに得点分布が縦に伸びるはずです。そうなると合否ボーダーが思わぬ低いところに引かれる、ということが起こりえます。入試を失敗した人がいたら、あきらめずに27日を待ちましょう。
たとえば、海老名高校のステップ生の平均点は355.3点となっていますが、これはあくまでも平均点です。ボーダーではありません。実際に昨年度の入試では、内申しだいでは300点を切っている生徒でも海老名高校に合格している例があります。しかも、今年の海老名高校はそこまで倍率が出ていません。自己採点の結果が350点に満たなかったとしても、合格の可能性はいくらでもある、ということです。
いずれにしても、すべては終わりました。なんとなく気持ちが晴れない日が27日まで続くでしょうが、こんなときだからこそ、高校生になってからの自分をあれこれと想像してみましょう。