不安との戦い
受験はある意味で不安との戦いです。全部落ちたらどうしよう。本当にあそこは大丈夫だろうか。ここのところ得意な化学で得点がとれていない・・・ 不安はどんどんひろがっていきます。来週にセンターをひかえた高3生たちも、「塾長、どうしよう」と訴えてきます。そんな生徒たちに私はきまってこう答えます。
自分が得意な教科だけにしぼってあと一週間勉強すること
不安な気持ちというのは、未来に対する根拠のない恐れです。根拠がないからこそやっかいです。どうしても突き詰めようとする心の動きが生じます。しかし、突き詰めたところで、根拠がないから具体化できません。結果的にどんどん不安は増大していくことになります。
まずは今の自分を認めてしまうことです。不安をいだいている自分をまるごと認めてしまうのです。どうせ根拠はないのです。未来なんて誰にもわかりません。考えたってしかたがないのです。そんな不安定な今の自分を認めてしまったほうが良いのです。
できない、まだ勉強不足だ、もうあと何日敷かない・・・
不安はすべて「否定的な事象」が根っこにあります。これは解決しようにもどうにもなりません。それなら、そんなものもすべて認めてしまうことです。認めてしまうことで、自分のプラスの面に目を向けることです。
出来ない教科を今さらどうしたってムリだ。それなら、自分が得意な教科だけにしぼって学習しよう。それで失敗したとしたらしょうがないじゃないか。そんな心持ちにしていきましょう。英語がダメならその分を数学で得点してしまえば良いんだ、と考えるようにしていきましょう。
あと一週間。限られた時間の中です。どうしよう、どうしよう、と不安がるのではなく、そんな自分を認めた上で、ちょっとでも前を向いた学習を進められるようにしましょう。