神奈川県の高校入試「特色検査」について その1
一昨日、神奈川全県模試伸学工房 https://www.shingaku-kobo.com さん主催の「特色対策特別セミナー」に出席してきました。その内容をふくめて特色検査について何回かに分けて書こうと思います。
先ずは「特色検査」についての基本知識のおさらいです。
特色検査というのは、各高校の特色ある教育展開をふまえた選抜の方法として、各高校の特色に応じた総合的な能力や特性をみる検査です。ですから、筆記型のテストだけでなく、作文型、討論型、実技型のテストを実施する高校もあります。ただ、ここでは、筆記型のテストを実施する高校にだけ話をしぼります。
今年の春の高校入試では、[su_highlight background=”#fde1c7″]湘南・翠嵐・柏陽・厚木・横須賀・平塚江南・希望ヶ丘[/su_highlight]の各校で特色検査が実施されました。これらの高校に加えて、来春入試では進学重点エントリー校すべてで特色検査が実施されます。進学重点校とエントリー校の一覧は以下の通りです。
【学力向上進学重点校】 横浜翠嵐高校、柏陽高校、湘南高校、厚木高校
【学力向上進学重点校エントリー校】 川和高校、多摩高校、光陵高校、横浜平沼高校、希望ケ丘高校、横浜緑ケ丘高校、横須賀高校、鎌倉高校
なお、先日発表された来春入試の実施要項では、特色検査を含めた「学校成績 : 入試得点 : 面接点 : 特色検査の得点」の割合は以下のようになっています。2 : 6 : 2 : 2や3 : 5 : 2 : 2の学校は特色をふくめて1200点満点で、3 : 5 : 2 : 1や4 : 4 : 2 : 1の学校では1,100点満点で合否が決まります。
2 : 6 : 2 : 2 横浜翠嵐
3 : 5 : 2 : 2 柏陽 横浜緑が丘 多摩 厚木 (横浜サイエンスフロンティア)
3 : 5 : 2 : 1 湘南 希望ヶ丘 光陵 横須賀 鎌倉 茅ヶ崎北陵 平塚江南 大和
4 : 4 : 2 : 1 川和 横浜平沼 小田原 相模原
頭がくらくらしますね。特色検査の割合が「2」と「1」の学校があるだけでなく、学校成績と入試の割合が「2:6」「3:5」「4:4」と3パターンもあります。たとえば、miyajukuの近くの学校でも厚木と大和と川和ではすべてパターンが変わっています。割合が違うということは、自分の得意、不得意をどう考えるかで受験のパターンが変わってくるということです。
「2:6」「3:5」「4:4」では、それぞれ「内申1点」に相当する入試の得点が「1.23点」「2.22点」「3.70点」となります。
中2の成績の数学の「1段階」が入試の「1.23点」「2.22点」「3.70点」に相当すると考えてみましょう。数学の成績が「4」なのか「5」なのかという苦労が、入試の得点で1点ちょっとでひっくりかえる学校から4点ほどの重みのある学校まであるわけです。これに特色検査の割合の違うまでを加味すると、なにがなんだかわからなくなってくる、というのが正直な受験生の感想でしょう。
ただ、これだけはいえます。[su_highlight background=”#fde1c7″]この割合の違いをしっかりと頭においた上で志望校を考えるべきだ[/su_highlight]、ということです。△△高校にどうしても行きたい、という気持ちばかりを先行させることなく、数字とじっくりと向き合うことをしましょう。
さて、特色検査の中身については次回に続きます。