神奈川県の公立高校入試国語分析セミナー

今日は「神奈川県私塾協同組合」のセミナーでした。わたしは主催者側なので、お配りする資料のプリントやら会場の設定やらと忙しくなってしまいました。それでも、40名近くの県内学習塾の先生方や塾向けの教材を扱っている企業の方にお越しいただき、会場は満員となったことがありがたかったです。塾の先生もこうして日々研鑽して勉強していることをブログを読んでいただいている方にも知っていただけたなら、と思います。

「受験を超えて」のブログはぜひ読んでみてください

今日のセミナーは、鎌倉の「すばる進学セミナー」という学習塾の中本先生に講師をお願いいたしました。中本先生の「受験を超えて https://offspleiades.net 」というプログはつとに有名ですが、中学受験、高校受験、または広く教育についての有用な情報がたくさんありますので、ご存じない方は訪れてみて下さい。わたしは、今日の中本先生のお話の中で、高校受験に関わる部分でなおかつ受験生に知っておいてもらいたいことを中心に書きたいと思います。

神奈川の入試問題国語についてのおさらい

神奈川県の公立高校入試の国語について簡単におさらいしておくと、今春の平均点が59.1点で、漢字・語句・短歌or俳句(20点)、古文(16点)、小説文(24点)、説明的文章(30点)、資料を含む会話文(10点)という出題でした。多少の配点の上下はありますが、出題の形式はこの形でずっと変わっていません。ほとんどがマーク選択式で、漢字の書きも昨年からマークにかわりました。文章記述も30字の記述問題が6点の出題です。そんな神奈川県の国語の入試問題を今日のセミナーでは70分にわたって中本先生が分析され、対策やこの問題集をやっておくべきだ、という話しをされました。

出題形式ごとの傾向と対策

以下、要点をつまんで話しを進めていきます。

【漢字・語句】 全国入試問題集の「頻出度順 漢字読み方、書き方一覧」を学習しよう。また、[su_highlight background=”#fdcdc7″]漢検の学習が漢字の学習にとどまることなく、語彙の学習につながるので良い。[/su_highlight]中本先生が運営されている「鎌倉国語塾 https://kokugojyuku.base.shop」にも、先生が集められてまとめられた漢字のドリルがあるので参考にして下さい。

【短歌・俳句】 神奈川県の高校入試には必出でも、全他句的にはとてもめずらしい出題なのが短歌・俳句。わずか2点の出題なので特別な学習をするかどうかは判断に迷うところ。ただ、つぎのような本を読んでみたらどうだろうか、という紹介がありました。「森谷明子/春や春 https://amzn.to/2WReJnf」俳句甲子園を目指す女子高生の話です。韻文のことを知るだけでなく、話しもおもしろいし、物語文を読む練習にもなるでしょう。

【古文】 神奈川県の古文の出題は、[su_highlight background=”#fdcdc7″]その内容が読み取れたかを試す出題にしぼられている。特別な文法事項や文学史のような出題はひとつもない。[/su_highlight]対策としてはとくに何かをする、というのではなく、初見の古文の文章を読み取る練習として、模擬試験や入試予想問題を利用すると良いだろう、とのことでした。具体的な問題集などの名前もあがりましたが、ほとんどが塾直販といって一般の方が書店で手に入れることのできるものではないので省略します。

【小説文、説明文】 神奈川県の出題の特徴として、[su_highlight background=”#fdcdc7″]小説文も説明文もとにかく長い、ということ。問題文が長いだけでなく、設問も長い。まずはそれの長さに対応できる力をつけなければいけない。[/su_highlight]ここでも具体的に様々な問題集が提示されて、良いところ、悪いところのお話しがありました。また、設問への対応力は必要だが、問題解法のテクニックにこだわるのではなく、あくまでも問題文を読み取ることに指導の重点をおいた方が良い、とのお話でした。

【資料を含む会話文いわゆる「新しい国語」の出題で、図表をともなった会話文を読んでの問題です。一昨年まではそれほど難易度は高くなかったのが、四択が28.2%、記述が11.7%と一気に難しくなっています。その傾向を追試験を通じて予想していた、とのことでした。そして、今春の追試験問題から来春入試ではここに[su_highlight background=”#fdcdc7″]ある程度の算数の知識を必要とする出題がくるのでは、[/su_highlight]と予想されていました。

国語の「解答はひとつだけ」という基本

あまりにざっくりとしたまとめになりましたが、わたしも気づかされるところがとても多かった時間になりました。来春入試では国語はもう一段階難易度が上がるだろうとわたしは予測しています。すべての教科の平均点が55点前後になるように動いていると考えています。正答率が61%以上の出題が、2018年/70%→2019年/56%と減っています。それが平均点を押し下げたのですが、来春入試ではさらに減るだろうと思っています。

国語は対策がしづらい教科だ、というイメージがありますが、それは地道な積み上げが要求されるからでしょう。そうであれば、今すぐにでもひとつずつの積み上げをはじめるべきです。と同時に、国語の学習は[su_highlight background=”#fdcdc7″]「国語の解答はひとつだけ」[/su_highlight]ということ、それをしっかりと肝に銘じて学習を進めることが大切だということです。[su_note]今日のまとめ 国語の学習をしっかりとやりましょう! 先ずは漢字を含めた語彙力のアップです![/su_note]

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