試験の「傾向」を知り、それに対して「対策」を立てることが大切
私立中入試も県高校入試も大学入試センター試験も、試験というものには必ずある一定の傾向というのがあります。ただ、傾向を知っただけでは何の意味もありません。傾向を利用した対策を立ててこそはじめて意味が出できます。
たとえば、県高校入試の数学の場合。どこかに角度をもとめる問題が必ず出題されます。問3の小問総合か、最後の証明問題の後に続いてか、どちらかでの出題が予想されます。角度を求める問題の解法でいちばんやってはいけないのは、わかる所の角度をどんどん入れていって「あっ、求められた」というやり方です。時間はかかるし、ある程度の難易度になると答えにたどりつけません。
ではどうするか。逆から考えることです。この角度を求めるにはどこの角度がわかれば良いのか、という発想です。そして、そのほとんどが「三角形の外角を利用する」ものです。いつもそれを意識しながら解いていくことです。もしも外角で求められそうもなければ、さっさとその問題をあきらめて他の問題に時間をかける、といった流れをつくっておくことも大事です。
大学入試センターの国語の場合。論説文、小説文、古文、漢文という出題なのはわかっています。そのうち現国+古文を解くのであれば、古文から手をつけていくパターンをお勧めします。なぜなら、現代国語の問題は「あと少し読めばわかるかな」と思いもかけず時間を使ってしまうことが多いからです。それと、最近のセンターの古文の問題文は比較的に読みやすい、ということもあります。当日、難しいようだったら現国からはじめても良いでしょう。さらに、古文の場合、解釈の問題、文法の問題、説明の問題、内容合致の問題と設問もパターンもわかっています。解釈の問題なら、しっかりと単語にわけて、その中の重要語句や語法に注意していけば解答は導けます。
私立中入試は学校ごとにもっとも出題パターンがはっきりしています。しかも、そのパターンを劇的には変えてきません。徹底的に受験する学校の過去問をやりこんでおけば、どこから手をつけて、どこが難しいから後回しにして・・・と作戦をしっかりと立てることが可能です。
試験の時はどうしても気持ちが高ぶってしまい、ふだん通りにはいかないことが多いものです。だからこそ、徹底的に試験の傾向に対して対策を立てることが重要になります。この時期の学習はそこに注力しましょう。