今春入試での東京都市大、成城大の難化は本当だった
今年の春の私大入試は厳しかった、という話しは何回か書きました。今日の「AERAdot.」の記事は、2018年度のおもな私大ののべ志願者数と実志願者数」の表を載せています。
本当に人気の私大は? 「実志願者数」1位は明治、2位はわずかの差で・・・ (AERAdot.)
https://dot.asahi.com/wa/2018042400024.html
記事にもあるように、今時の私大の入試は多様化していて、志願大学の同じ学部、学科を複数回受験できるチャンスがあります。これが、親世代の大学入試と違うところです。たとえば、神奈川大学の工学部、機械工学科を志願したとしましょう。「給費制試験、センター利用試験、前期、後期」とチャンスがあり、しかも、前期には複数回の日程が組まれています。
記事の中にある「併願制度の充実」というのは、そうしたことを言っているのです。ある程度規模の大きな私大では、センター利用、統一入試、一般入試とチャンスがあり、一般入試には「試験日自由選択制度」のように複数回の受験チャンスがあるのが普通です。まぁ、受検料は平均的に35,000円ですから、受検料だけでかなりの負担になることも間違いありません。
そんな中、注目したののが、東京都市大と成城大です。東京都市大は、いわゆるGMARCHの理系学部の押さえとして受験する生徒が多い大学です。今春入試では「かなり難易度が上がって合格しづらいなぁ」とわたしは感じていました。表を見ると志願者が前年比152%増、併願率も296%と高めです。また、成城大も文系受験者のGMARCHのの押さえの位置づけです。こちらも志願者が127%、併願率も173%です。
難しくっているのがわよくわかります。
併願率が高い、ということは、受験のチャンスがたくさんある、ということです。ただ、チャンスが多すぎて、どういった受験日程を組めばいいのか悩むところですし、そのことを的確にアドバイス出来る受験指導ができている高校も少ないのが実際です。
まずは、この表の「併願率」の数字をしっかりと見て、自分が志望しようとしている大学の受験が、多様なのかそうでないのかをわかっておきましょう。たとえば、学習院大の併願率は低いです。これは、学習院大がセンター利用さえも採り入れず、昔ながらの「1日程」の受験をかたくなに継続しているからです。当日の入試の出来不出来で合否が決まる、というスタイルです。
まずはしっかりと大学入試の実際の仕組みを理解するのが、受験生の第一歩です。