効果的な暗記法について
中3生のここからの学習は、入試予想問題を時間内で解き、そのチェックと解き直しが学習の中心になります。時間内に解く、というのは決して満点を目指してではなく、自分の目標点を時間内でとることを意味します。どの問題が解けるのかの難易度の判断、どの問題に時間をかけて良いのかという解くのにかかる時間の判断、そういったことをしっかりと身につけていくことです。
と同時に、予想模試などをやって、知識が浅い部分、抜けていた部分が発見されたら、それをしっかりと補う学習をする必要があります。その時には「教科書」を使うことです。とくに社会の「地理」「歴史」「公民」については、市販の参考書などに頼らず、とにかく教科書を徹底的に利用するようにしましょう。
何度も言っていますが、その際、ノートにまとめる、などといった「おろかな学習法」はぜったいにしないこと。最も良いのは「声に出して読むこと」です。できれば、友だちや親や兄弟・姉妹につき合ってもらい、そのひとに向かって声を出して読むのです。相手がいなければスマホの録音機能を使ってスマホに向かって声を出して読む、でも良いです。
イメージとしては「かけ算九九」を覚える感じです。かけ算九九を覚えるときにノートにまとめたりしましたか? ぜったいにそんなことはしなかったはずです。ひたすらに口で唱えて覚えたでしょ。また、その時はお父さんやお母さんに確かめてもらったりしたでしょ。それと同じことです。最も短時間で効果的に知識を身につけるには、声を出して読むことが最高の方法なんです。
また、教科書を読むときは、本文だけでなく、そこに掲載されている図表や写真にも注目です。そうした図表や写真の説明の部分もしっかりと声を出して読んでおきましょう。入試にはそうした図表や写真もたくさん出題されます。教科書は何度も繰り返して「読む」ことです。とくに自分が不得手な分野があれば、定期的に読むことを薦めます。