今日(昨日)の神奈川県高校入試問題を解いてみての感想

疲れてはいるのですが、ここまではわたしの仕事です。とりあえず問題を解いてみての感想です。

英語 出題形式はほぼ前年度と同じ。リスニングの問ウの形式がすこし変わったがそれほど難しくはなかったはず。問2の語句問題のcontinueは書けなかった生徒が多かったはず。並べ替えも出題形式は多少の変化はあったが、受験生としては知っておくべき文法、構文の出題。英作文も「will be able to」という受験生の3人に1人はできるはずの出題。問6〜問8の長文も前年度の形式を踏襲。全体として前年度並みの難易度と思われる。

国語 出題形式は前年度とまったく変わらず。問1が漢字、語句。問2が古文。問3が小説文。問4が説明的文章。問5が図表をともなう記述問題。それでも難易度はアップした。たとえば問5の問題。従来の出題であれば、それぞれの発言のある部分を抜き出してつなげれば解答になった。それが今回の出題では、字数は20字以上30字以内と短いが、議論の要旨を自分なりに咀嚼し、図表から読み取れることも考えながら「自分の言葉」でまとめなければいけない出題になっている。これはかなり難易度が高い。正答率も低いはず。

数学 数学も前年度の出題形式を継承。ちょっと見では「易しいかな」と思われる。実際、問1と問2は基本的な出題。きちんと満点をとりたい。問3が小問で3問。ここがけっこうやっかいだった。問4はいつもの関数の出題。問5は確率。問6が空間図形。最短距離の問題が展開図で3つの平面に関わっているのが面倒だった。問7もいつものように円と三角形の出題。証明は穴埋めで難易度も低い。その分、長さを求める問題は難しかった。前年度よりも難易度はアップ。

理科 かなり易しくなった、もしかすると5教科の中で最も平均点は高いかもしれない。とくに理科が不得意な生徒でも70点前後がとれた問題だった。そのぐらい易しかった。というよりも、さすがにこの出題形式に対して塾側の対策が進んで、文字の圧力は相変わらずだが、生徒たちも「慣れ」てきたということかもしれない。典型的なのは問8の(ウ)の問題。学校の定期試験などには絶対に出題されない問題だが、しっかりと神奈川の理科の出題形式に対応した学習をしていれば「出たな」といった問題。

社会 前年度の難易度を継承した感じ。5教科の中で最も平均点が低いと思われる。とくに「読解力」のない生徒はまったく歯がたたなかったと思われる。20点代、30点代は当たり前の出題になった。上位校では国語の難易度が上がった分、社会の得点差で合否が分かれる、ということになりそうだ。地理は長らく続いた「正距方位」の地図がなくなった。とはいっても、基本的な知識の上で図表を読み取って答える形式は同じ。地形図の出題もいつもと同じ。歴史は紀元前後の世界史が初めて出題。資料問題の出題が多かったことも難しかった理由だろう。公民は政治分野の難易度はそれほどでもなかったが、経済分野の難易度は高かった。円とドルではなく、ユーロとドルでの為替相場の問題は受験生は泣いただろう。

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