県立 元石川高校 を訪ねてきました。その2

元石川高校のレポート第2回です。校長先生のお話を中心に「元石川高校の今」を少しでもお伝えできればと思います。

勝股校長先生は今年の春に元石川高校に赴任されました。20年ほど前に元石川高校で教えていらっしゃったようで、久しぶりに戻られた学校に「変わらないもの」があることに気づかれたとおっしゃいました。学校の入り口にある像にも刻まれている「現在に生きる知恵と未来を拓く知恵をく」という学校のモットーの部分だそうです。こうした言葉は実際とは乖離していることもよくあるけれど、この学校ではしっかりと活かされているとおっしゃっていました。第1回でレポートした「アントレプレナーシップ 」の授業もまさしくこうしたモットーを体現したものでしょう。

さて、校長先生からうかがったことを箇条書きにまとめてみました。

*部活動の加入率は7割ほど。運動部だけでなく、吹奏楽部、放送部などの文化部の活動も盛ん。吹奏楽部は東関東大会まで進み、放送部は全国大会に出場とのこと。華道部の展示が廊下にあったり、今年の美術部の生徒の県代表の作品が掲示されていたりと、活動の活発さを垣間見ることができました。

*今年の新1年生の部活動加入率は例年以上に高かったとのこと。コロナ禍での学校休校あけでいろんなことに積極的に取り組もうとした新1年生の姿が目に浮かびました。

*土曜講習を希望者対象に実施しているとのこと。おもしろかったのは体育などもあって、今年の春には、運動部などではない普通の生徒たちがけっこう受講したそうです。

*他にも土曜講座では外部からイーオンなどに来てもらって英検講座なども開設。

*大学への進学率は年々高まっていて、8割弱が4年生の大学に進学。何らかの形での推薦での進学者はそのうちの5割弱。詳細は前回のレポートをご覧下さい。

*部活動だけでなくボランティア活動などを生徒が自主的に立ち上げて活動するなどもあるようです。地元のfm局で振り込め詐欺防止の動画なんかを作ったりしている。

*制服は数年前に改訂。かなり評判が良いようです。

*体育祭、文化祭は毎年開催。体育祭ではクラス単位で4色にわけての応援合戦、文化祭では高3女子がファッションショーが盛り上がるようです。

最も印象的なお話は以下のような部分でした。

元石川高校は生徒たちがとにかく様々に活動している。いろんなことに取り組んでいる。だから、この学校には生徒個々の居場所が必ずある。お互いの考え方、取り組んでいることを認め合う文化がある。そしてまじめに丁寧に自分たちのやることに取り組んでいる。だからいじめなどの問題は起きない。

以下はわたしの印象です。

県立高校というのはみごとに偏差値帯で輪切りにされてしまいます。そして、上位校に行くほど、勉強も、学校行事も、部活動も盛んです。そして、元石川高校のような「三番手校」はとても微妙な立ち位置になります。そんな中、生徒たちが「活き活きと活動できる場」を学校側が自然に提供できている、そんな印象をわたしは持ちました。

もうひとつ。前回も書きましたが、子どもたちがとにかく活き活きと活動している様子が垣間見られました。学校が大好き、といった雰囲気が伝わってきました。さらに校長先生、副校長先生、教頭先生と、みなさんが「良い学校にしよう」といった熱意を持っていらっしゃる様子もしっかりと伝わってきました。

ということで、元石川高校はお薦めです。ただ、来春入試でもかなりの倍率がたつと思います。しっかりと入試に向けての学習を進め、340点前後の得点はとれる実力をもちたいです。

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