【英語と数学】夏休みまでにやるべき学習戦略|基礎力で受験の土台を固めよう

「基礎力」を制する者が、受験を制す。いま、この時期だからこそ見直したい「学びの土台」
大学受験まで、いよいよカウントダウンが本格化する季節。とはいえ、夏休み前の今、「何をどこまで進めるべきか…」と悩む受験生も多いのではないでしょうか。
この時期は、学習内容が増える一方で時間には限りがあり、焦りが先行してしまいがちです。
しかし、実はこの夏前の数週間こそが、英語と数学の「基礎力」をしっかりと固める絶好のタイミングなのです。入試本番で実力を出し切るためにも、ここからの取り組み方が、のちの飛躍を大きく左右します。
今回は、そんな今だからこそやっておきたい「英語」と「数学」の学習戦略について、丁寧に解説していきます。
英語編:語彙・文法・読解の“3本柱”を鍛える時期
【1】語彙は最優先。知らなければ、読めない・聞けない
英語の学力を語るうえで、まず真っ先に問われるのが語彙力です。単語・熟語を知らないと、文法も読解も機能しません。
「英語の半分以上は語彙で決まる」と言われるほど、語彙はすべての土台です。受験頻出単語を毎日少しずつ、確実に積み上げましょう。
【2】文法は“読むためのツール”として活かす
「文法が苦手…」という声も多く聞きますが、文法はテストで解くためだけのものではなく、英文を正確に読み解くためのツールです。
共通テストでは文法単独の出題が減少傾向にあり、文法力を“使える形”で持っておくことが重要です。演習では「この文法知識はどのように意味に関係しているか」という視点で取り組むようにしてみましょう。
【3】音読とシャドーイングで長文に強くなる
読解対策としては、まず音声付きの教材を活用しながら音読することが効果的です。
音を聞き、声に出すことで、記憶への定着が深まりますし、リスニング対策にもつながります。まだ難しい長文に無理して挑む必要はありません。自分のレベルに合った教材で「読む体力」を少しずつ育てていきましょう。
数学編:数IIIか基礎復習か、立ち位置で変わる戦略
【1】理系は「数学III」を最優先で完了させよ
理系受験生にとって、数学IIIは最重要科目のひとつ。夏までの目標は、「教科書レベルの内容を一通り終える」ことです。
数学IIIの理解が、物理・化学などの他科目にも直結するため、夏休み以降の応用問題演習をスムーズに進めるためにも、今この時期に集中投資する価値があります。
【2】IA・IIBは“丸・三角・バツ”で現在地を可視化
一方で、数学IA・IIBは基礎の復習と理解度チェックに重点を。
おすすめなのは、解いた問題に「○=自力で解けた」「△=ヒントで理解」「×=解説を読んでも不明」と印をつけて進めていく方法です。
完璧を目指すより、まず全範囲を一周して自分の理解度を可視化することが先決。そのあとで△や×を減らすように復習していけば、確実に実力はついていきます。
まとめ:インプットに徹する勇気が、あとで効いてくる
この夏までの時期は、応用問題に手を出すよりも「覚える」「理解する」ことに全力を注ぐ時期です。
英語なら「語彙+文法を読解に使える形に」、数学なら「必要な分野の基礎を徹底的に確認」。それこそが、夏以降に「できる!」を実感できる学力の源になります。
結びメッセージ:自分の“わからない”を知る勇気を
最後にひとつ、考えてみてほしいことがあります。
数学の「○△×」チェックもそうですが、自分が“どこがわかっていないか”を知ることは、学びにおいてとても大事なステップです。
この“メタ認知”の視点は、勉強だけでなく人生の様々な場面で、次の一歩を見つける助けになります。
夏はまだ先。でも、その夏を最大限に活かせるかどうかは、この時期の過ごし方次第。焦らず、でも確実に。今日からの一歩が、あなたの受験を支えていきます。