非受験の小学生の模擬試験のもつ意味
非受験の小学生を対象として実施しました模擬試験を返却しています。
この模試の実施目的は「絶対評価でわからなくなっているわが子の相対的な評価を知る」です。
小学校の評価は数字で出ていたとしても絶対評価です。5が○○人、4が○○人などと決まっている評価ではなく、決められた目標を達成していれば5になるといったものです。同学年の他の生徒と比較して出ている評価ではありません。
何度も言っていますが、わたしは絶対評価を否定するものではありません。学習の到達度をはかるにはよい指標だと思います。ただ、同時に同学年の他の生徒との相対的な評価は、少なくとも保護者の方は知っておく必要があると考えます。今回の模擬試験は、公立の中学校に進学予定の全国の小学生が受験しています。それらの中でどの位置に立っているのかを知るための模試でした。
帳票をみていただければわかるように、国語や算数は1万人をこえる受験者があります。理科、社会、英語も6千人をこえています。こうした大きな母集団の中で、しかも、平均点が60点代になるほぼ正規分布をするテストで、自分の立ち位置を教科ごとに知ることは、これからの学習の指針をしっかりと示してくれるはずです。
もちろん、この結果がすべてではありません。得点や偏差値に一喜一憂するものでもありません。あくまでも、現状をきちんと把握するための数値です。
偏差値はSS50が全体の真ん中の位置、SS55をこえると上位1/3で、逆にSS45を下回ると下位1/3です。各教科ごとにこの偏差値をみていただき、どの教科が強くて、どの教科が弱点なのかを知ってください。
つぎに、領域別の学習診断を見ていただき、それぞれの教科ごとのどの単元が弱かったのかも確認しましょう。今回の模試は、ふつうに学校で学習してきた内容、つまり学校の教科書にのっているものから出題されています。もちろん、学校のテストのように絶対評価をするためのものではなく、相対評価をするためのものですからそれなりの難易度の出題もあります。
もういちど。
この模擬試験は得点や順位、偏差値にがっかりしたり、よろこんだりするためのものではなく、今のお子さんの立ち位置をしっかりと把握し、これからの学習の指針を立てるための判断材料とするためのものです。
何かご心配なことがあれば遠慮なくご相談ください。