頑張る前に
頑張る、という言葉の使い方はとても難しい。ボクはあまり生徒に「頑張れよぉ」という言い方をしないようにしている。なぜなら、どのように頑張るか、という手だてをしっかりと見きわめないで頑張ることの無意味さを知っているからだ。
授業が終わった後にある生徒と話した。ハムスターの話をした。ハムスターは籠の中で円形の筒状のものを一生懸命に回し続ける。頑張って、頑張って回し続ける。でも、その頑張りって何かを生むのだろうか。それをしっかりと考えようよ、と話した。わかってくれただろうか。
その子は頑張ることは知っている。でも、その頑張りが空回りをしてしまう。とにかく、頑張る前にちょっと立ち止まって頑張り方を考えてみよう。どうすれば結果を達成できるかの方法をしっかりと考える。たくさんの問題を解くよりも、ひとつの問題を大切にして徹底的に追及してみる。今までの学習方をすべて否定してみて、違った方向から勉強をとらえなおしてみる。
お母さんにも話をした。「頑張るって言葉をしばらく使わない方が良いかもしれません」と・・・まじめな子供ほど、親が「頑張れ」と言うとやみくもに頑張ってしまい空回りしてしまう。とにかく一呼吸おいて、どっちに進むのかを良く考え、進み方の手だてを考える時間を作ってから「頑張ろう」。
難しいことだが・・・