プレジデント Family
塾に来る途中、駅の売店で「プレジデント Family (ファミリー) 2010年 01月号 」を買って読んだ。「子供が将来、仕事に困らない大学」という特集だ。いつものことだが、こうした雑誌は「話半分」に読まないといけなしいし、とにかくタイトルの付け方がうまいのでだまされやすい。それでも、仕事がら、こうした雑誌には目を通しておく必要がある。
確かにおもしろい企画だった。各企業の採用担当者に「評価できる大学」をアンケートしているのだが、「私大では早慶上智、GMARCH、関関同立をのぞく大学。国立では旧帝大と一橋、東京工大をのぞく」というものなのだ。いろんな大学名があがっているので、興味がある方は本屋で手にとってみてください。
首都圏の私大では早慶上智+GMARCHまでが偏差値的にはある一定のレベルをこえていて、日東駒専までが就職を考えたときには限界ライン、などと言われている。そんな中、偏差値だけではない大学選び、とも言われる。山椒は小粒でぴりりと辛い、そんな大学はないものだろうか。確かにそんな大学はいくつか存在する。
たとえば、東京都市大学、武蔵大学、東京農業大学、芝浦工業大学、成蹊大学などが、そうした「小粒でぴりりと辛い」大学だと私は思っている。そうした大学は、今回の“プレジデント Family”にも当然ながら名前が出てきている。なぜ私がそう思っているのかはそのうち書く予定。
大学を目指す高校生の中で、国公立に進学できる生徒は2%。早慶上智+理科大に進学できる生徒は全体の5%ほど。GMARCHが7%。ここまでを国公立+一流私大と考えた場合、全体の86%はそれ以外の大学に進学することになる。偏差値だけではない大学選び。それはこの86%の生徒すべてに必要な考え方になる。
中学の内申点であくせくしているようではいけない。そんなことを言う塾の教師はあまりいない。頑張らなくて良い、と言っているのではない。つねに、一歩先、大学入試を考えて今を送っていこうよ、と言いたいのだ。クラスの中、中学校の中で自分をとらえるのではなく、つねに、同世代の他の生徒たちの中で自分をとらえたい、そんな発想で勉強に取り組んでもらいたい、ということだ。
といっても、たくさんの情報があるようでいて、実は「ほんもの」の情報が乏しい時代。そんな中、こうしたプログを通じて、少しでも「ほんもの」の情報をお届けするのがささやかな私の仕事かもしれない。