電子黒板
一時期、景気浮揚策の一貫として公立の各学校に「電子黒板」の導入が検討された。miyajukuでも導入を検討してみたことはあるが、やはりホワイトボードからは抜け出せない。臨機応変というスタイルで授業を進めているので、なかなか予定どおりに電子黒板を利用した「かっちりとした授業」にはなりにくい。予備校のような授業ではなく、あくまで一人一人の生徒の顔を見ながらの授業では、前もって準備した通りに授業が進みにくいからだ。ここの部分の理解が足りないなぁ、となったら授業はどんどん違う方向に進んでいくことになる。
でも「月の満ち欠け」なんて単元などでは電子黒板は大きな威力を発揮する。何よりもビジュアルな説明は納得しやすい。月と地球と太陽の位置関係が手に取るようにわかる。小5の今週の理科の学習はまさしくそんな単元。月曜日にホワイトボードでの授業はやっているが、もう一度「電子黒板」を使った授業をPCで受講してもらう。小5生には理解が難しいところだが、何度も繰り返して説明し、問題を解いてひとつずつ理解度を深めていきたい。
こうした単元は、全体を俯瞰してながめるチカラが必要になる。中学生でも頭がついていかない生徒が多い。逆に言えば、こうした単元を学習することで、たんに理科の学習ということでなく、物事を抽象化して全体を俯瞰する能力を身につける訓練にもなっていると言うことだ。
映像授業は、高校生のように目的意識がはっきりしている生徒には利用価値が大きいが、低学年にはなかなか難しい。それでも、集団授業と組み合わせたり、この「月の満ち欠け」の単元のように効果が期待できる分野に使用すれば大きな成果が得られると思う。