大学入試国語問題の分析
全国的には大学の学園祭が真っ最中の時期。家の息子は研究室の仲間と「グッピー売り」をするらしい。グッピーというのは数十円のものから数万円のものまであるとのこと。安いものは「グッピーすくい」のイベントにし、高いものは市場価格の半値以下で提供するのでけっこうな人が買いに来るという。他にも熱帯魚やサメのフライなども販売するのだという 娘の方は演舞会だということでいつものようにスーツで学校に行った。みんな頑張って下さい。
閑話休題
ここ数年は理系受験の生徒ばかりで、私大の国語の問題に取り組むことがなかった。今年はGMARCHのラインを受験する生徒がいるので、9月から過去問演習に取り組んでいる。明治、青山、中央、法政、専修、成城と2年分ほどの問題を終わったところだ。
こんなにやさしいのという感想だ。多くは現代文1問、古文1問の形式で、マークと記述の併用になっている。現代文は論説文の出題だが、それほど長いものではない。テーマも「現代のサブカルチャー」「言葉によるコミュニュケーション」「人口減の中での経済成長とは」「日本語と日本人」などというように「今」を取り上げたものが圧倒的に多い。筆者も「今」の時代に活躍している方たちばかりだ。それほどとっつきにくい内容のものではない。設問も「接続詞」「代名詞の指し示す内容」「漢字、語句」「筆者の主張との一致、不一致」などというもの。記述と言っても、本文からの抜き出し程度で自分の意見を交えてまとめるような記述はない。
古文もやさしい。出典も江戸時代のものが多く、敬語表現から主語を考えながら読んでいかねばならないような平安時代の面倒な文章の出題はほとんどない。説話の出題も多く、普通に読んでいけばストーリーは理解できるものばかりだ。文法の出題も1問ほどで、それも面倒な助動詞の識別などではなく、動詞の活用が理解できていれば出来るようなレベルの問題ばかりだ。
ふーん、と思ってしまった。こんな出題なら、8割から9割を得点するのはわけない。ということは、英語と社会の得点差が合否を分けることになるのだろう。それと、高校の古典の授業ではあいかわらず平安朝の「お姫様文学」を中心に入試対策をしているところが多いようだ。そんなもの全く必要ないのが「今時の大学入試問題」だということ。あと100日。時間をムダにしないためにも、そうした授業は右から左に聞き流すことですね。
様変わりしているんですね。それでも、県立高校の入試問題との「段差」は大きいです。25日の記事にも書きましたが、学校の教科書中心の授業だけではこれらの問題に「太刀打ちするチカラ」はつかないでしょう。いずれにしても、こうして「今時の大学入試問題」を知ることで、高校生や中学生の指導にもフィードバックできます。小学生から高校生まで指導している「塾の先生」ならではのことです