プロの仕事
笑っちゃうほどつぎからつぎへとやらなければいけない仕事が出てくる
高校(もちろん公立高校)の進路指導がイヤだ。ここまで来ても「夢を追いかけろ」「あきらめてどうする」といったような無責任な指導しかしない。こちらがせっかく現実対応をさせようとしているのに、そうしたことをすべて無にしてしまう進路指導をしてくれる。センターで70パーセント越えが必要な大学に、現状では40パーセントから50パーセントの実力の生徒が、あと3か月の努力で受かることはない。大学受験はそんなにあまいモノではない。とくに英語や国語といった教科は3か月でどうにかなる科目ではない。
そんな「夢」みたいなことを前提に受験校を組み立てると、結果としては全滅か、どうでもよい学校に進学せざる得なくなってしまう。私立の大学は学校ごとに出題傾向も難易度も違ってくる。今は、自分の実力をしっかりと認識し、その実力+ちょっと上を現実的な目標としていくことが大切だ。そして、その受験校の問題傾向にあわせた学習をしていくことが成功に導いてくれるただひとつの方法だ。「頑張れ」「何とかなる」「やれば出来る」なんて言葉は、ある意味では受験生にはかけてはいけない言葉だ。少なくとも教師はゼッタイにそんな言葉をかけてはいけない。
可能性は無限大ではない。でも、まだまだ伸びる可能性はたくさんある。そこの塩梅をしっかりと見きわめることこそがプロの仕事だと思っている。無限大ではないが、この教科はあとこのぐらい伸びるだろう。だから、△△を目標にしよう。そんな指導こそが今の時期には必要だ。あくまでも「今」を原点にものを考えさせたい。