“その気”にさせる
勉強というのは、自分が「その気」にならないとできるようにはゼッタイにならない。
だから、塾の第一の役割は「こどもたちを“その気”にさせること」だと思っている。
どうしたら“その気”にさせられるか。それこそが塾の教師の腕の見せ所だし、そこに期待してお父さん、お母さんは高い授業料を払っているはずだ。
しかし、“その気”にさせるのは本当に難しい。100人の子供がいれば、百通りのアプローチになっていくからだ。
土曜日は、小6、中3、高3と受験学年が続く。一日中、“その気”にさせる手立てに頭を悩ませる日だ。
どこかの塾に『やる気スイッチON』なんて宣伝文句があったが、そんなスイッチはあるはずもない。“その気”にさせるとは、長い時間と様々な仕掛けを組み合わせて、いつの間にかそうなっていた、といったものだ。
結局は、その子の中に“火”が点らないとどうしようもない。そして、その“火”は、その子自身でしか点すことができない。
私はひたすらに風を送り続けるだけだ