ボランティアの感想 02
ボランティアの感想文の2回目です。今日は中2男子のものをふたつ載せておきます。あらためて読んでみると、本当によい文章になっています。前回も書きましたが、良い文章というのは、良いインプットがあってこそなんだなぁ、とつくづく思わされます。
とにかくすべてが驚きのボランティアでした。やっぱり被災地のボランティアというと、がれきの撤去というのが自分のイメージでありました。しかし、がれきはもう残っていませんでした。これが2年という時間がたった証拠かなと思いました。それなら2年で被災地の復興が進んでいるかというとそれもそうではなく、がれきが片付いただけでまだ中に何もない家などが残っていて、がれきが片付いた後もただ雑草が広がっているだけの状態で、2年という月日が長いようでいて短い時間だということを感じました。そして、ビニールハウスを管理している人が言っていたように、被災地の現状をただ見るだけでなく、見たことを他の人に伝えることが本当に大事だと感じました。今回ボランティアに行く機会があって本当に良かったです。(中2男子K.T.)
短い文章の中に、被災地の現状がしっかりと書かれています。たしかに「2年という月日が長いようで短い時間」だという現状です。自分の目で見ての感想は重みが違います。「見たことを人に伝えること」の大切さについてもしっかりと書かれています。伝える、という意味がK.T.君の中で形をなしはじめているのですね。
今回ボランティアを初体験してメチャメチャ疲れて死にそうになりましたが、やってて楽しかったし、達成感はとても良いものがありました。また閖上中学校に行ったときや、バスで移動していた時は、テレビで見るのとは違って、実際に見ると津波の被害の大きさが実感できました。お手伝いが終わった後で、被害にあった人とか、津波に流された人の話を聞いて、津波に対する悔しさとか、悲しい思いがわかるような気がしました。しかし、そうしたことをいつまでも引きずっていなくて、新しく作ろう!! と言っていた人のことも、少しわからないところもあったけど共感できるところもありました。初めてのボランティアは思ったよりも苦しかったけれど、それ以上に充実感があったので、また機会があったら行きたいです。(中2男子K.K.)
ボランティアでは被災された方たちのお話しを直接聞くことが出来ます。その言葉は、心に直接届きます。K.K.君は、そうした言葉から「津波に対する悔しさとか、悲しい思い」を感じ取っていたのですね。新しく作ろう!! という気持ちがわからない、という部分は、被災地の方と遠く離れた私たちとの温度差なのでしょう。
誰かのためにという働くということは、自分のために働くのと同義なのだと、ボランティアは教えてくれると思います。