部活動選択は慎重に
まず、部活動は様々な問題をかかえている、ということを保護者の方がしっかりと認識することです。部活動はやるのがあたりまえ、やることが良いこと、といった発想はとりあえず横におきましょう。一歩退いて、客観的、冷静に「わが子にとっての部活動」について考えるべきです。それは何も抽象的なことではなく、具体的に入学した中学、高校での部活動の様子を見て、ということです。
たとえば、子どもさんがサッカーをやりたいとしましょう。サッカー部があればそこに入部するのが普通の考えです。でも、ちょっと待ってください。入部する予定のサッカー部がどんな活動をし、どんな顧問がどんな指導をしているのか、しっかりと情報を集めましょう。中には1年中休みなく、それも定期試験前だろうがおかまいなしに練習をする部活動もあります。子どもがいろいろな意味で疲弊しきってしまう部活動もあります。疑問を感じざる得ない活動をしている部活動もあります。
そうした場合は、サッカーをあきらめる、という選択肢も持つようにしましょう。何も、中学や高校で出来なくたって、その他の機会に出来ることもあります。サッカーではなく、陸上部で活動しておく、という選択だって出来るわけです。とにかく、部活動には、全体として決められた規律はありません。同じ学校の中でも、まったく違う活動が部活動ごとになされているのが普通です。世間的な意味での組織としての常識はなりたっていない、と考えた方が良いと思います。すべては顧問の先生しだいです。
大人としてのお父さん、お母さんの腕の見せ所です。様々に情報を集めて、子どもさんにとって何が大切なのか、どんな学校生活を送らせたいのか、そうした中で部活動のしめる位置づけをどうしたのか。しっかりと話し合い、考えてから部活動に足を踏み入れていきましょう。あくまでも「主体的」に部活動に関わること。それが最も大事です。