2016年県入試問題分析 英語 その3
アキラ君の家族がレストランで食事をするのにいくらかかるかを答える問題です。まずは、夕食はひとりあたり1,200円かかること、アキラ君の家は4人家族であることを読み取ります。つぎに、下の三枚のクーポン券を見ていきます。最初のクーポン券は「4人以上の家族に1,000円off」が適用されます。ただし、他のクーポンとは一緒に使えない。2枚目のクーポンは「10月限定でひとりだけ300円off」になるもの。3枚目は「3人orそれ以上の各々に200円offずつ」になるもの。
1,200円×4人-1枚目のクーポン割引1,000円で3,800円と答えた生徒も多かったことでしょう。だって、1枚目のクーポンは他のクーポンと併用できないのですから、3枚目の200円×4人で800円よりも割引額は大きくなります。でも、よく読むと、2枚目と3枚目のクーポンは「can be used with ~」となっているのです。したがって、3枚目のクーポンで200円×4人+2枚目のクーポンを1人に適用して300円=1,100円の割引の方がお得なんですね。ですから答えは3,700円。
ゆっくり考えていけば問題ないのですが、この問題にかけられる時間は数分です。その時間で英文からこれだけの情報を読み取って考えねばならないんです。お父さん、お母さんが受験されたときの英語の問題とは全く様変わりしていませんか? 英語の試験ですから英語が読めることは当然なのですが、そこから様々な情報を読みとかないと解答が導き出せないのです。この次の問題は、時刻表と駅間の時間の表から、待ち合わせに間に合うにはどのバスに乗れば良いかを考えさせる問題です。ちょっとのぞいてみてください。
昨日も書きましたが、ひとつの解答を導き出すのに、複数のステップを積み重ねないとダメなのです。同時に、英語の試験だからといって、単純に英文和訳、などというのではなく、図表を交えての情報処理能力も問われてきます。こんな入試問題解いていくチカラをつけるには、教科書を丸暗記するレベルでの定期試験対策を繰り返していては絶対にムリです。ましてや、自分のわからないところだけを学習するような「個別指導」でもムリなことはいうまでもありません。
入試問題が様変わりしていること。まずはここから学習計画を立てていくことがもっとも重要です。