現中2から公立高校入試で面接は実施せず
県教委から県高校入試についての大きな変更がアナウンスされましたね。
現中2から「すべての高校で面接試験を課す」という現行制度から「クリエイティブスクールなど一部の高校以外は面接は実施しない」にかわるということです。
確かに、面接が課されることで子どもたちの「どうしてこの高校なのか」といった意識は高まります。それはそれで良いことだったのですが、とにかく「共通の選抜テスト」「特色検査」「面接」と3日間を費やす入試日程は、受験生にも、高校側にも、そしてその高校に在籍する生徒たちにも大きな負担になっていたのは事実です。
もうひとつ。新聞などで「面接で評価していた観点は調査書の“主体的に学びに取り組む力”で評価する」ということが書かれていますが、これは2次選考で活用するとのことです。1次選考では今まで通りに「調査書は学習の記録の評定」のみで選考するとのことです。
↑ 県教委から発表された原文です。新聞の記事と読み比べて下さい。
問題はこの「面接」の得点配分が「内申」と「入試」のどちらにどう動くかです。
たとえば、今までが「内申 : 入試 : 面接」の配分が「3 : 5 : 2」だった高校が、この面接の「2」をどう配分するかです。ふつうに考えると「4 : 6」と均等に分けるのでしょう。1000点のうちに内申が占める割合が「300」だったのが「400」になるわけです。もちろん入試も「500→600」にはなりますが。
何が言いたいかというと、今どきの学校成績は生徒の学力ではなく「主体性」などといった目に見えないものでついているからです。いつも言いますがその評価法をわたしは否定しません。良いものだと思います。ただ、そうした絶対的な評価を入試という相対的な評価を基準とする制度に当てはめるとグチャグチャになってしまうのです。
相対的な評価はある意味では努力によって変わります。しかし、絶対的な評価は努力で変わらない部分が大きいです。
この後は、そうしたところに注目をして県教委の発表を見ていきましょう。