2023年春の周辺高校からの大学進学実績①
2023年春の周辺高校からの大学進学実績を一覧にまとめました。そこから見えてくることを何回かに分けてまとめていきます。第1回は「国公立大学への進学実績」です。
横浜翠嵐、湘南、厚木、柏陽、川和は進学重点校です。進学重点校は県が国公立大などへの進学を後押しするためにできた制度です。とうぜん、学校が国公立大への進学をさせるために様々な指導をしているわけで、それらへの進学実績は高くなってきています。この表をみても「なるほどすごいなぁ」という感想を誰もが持つはずです。
とくに、厚木高校の進学実績の高まりはすごいです。東大への5名はもちろんのこと、東工大、北海道大、筑波大などと、10年前であれば1名いたかどうかの実績だったのがものすごい伸びを示しています。東京都立大や横浜国大への進学実績もすごいですね。正直、大学進学のことを考えると厚木高校は今の神奈川県の公立高校の中でいちばんの推しかもしれません。
小田原高校の実績もスゴいです。川和高校が負けていますよね。ここは進学重点エントリー校ですが、どこかの段階で進学重点校に格上げされるのではないでしょうか。県西地区には進学重点校がないので、頑張って欲しいですね。ただ、小田原高校以外の進学重点エントリー校、大和、希望ヶ丘、鎌倉、横浜平沼、県相模原などは、進学重点校と比べてはっきりと差がついた実績になっています。
これらに続く、旧学区の準トップ校、海老名、座間、市が尾、松陽、麻溝台などはどうでしょうか。やはり国公立大への進学はなかなか厳しいようです。それでも5名〜10数名の進学者は出しているのですからりっぱなものです。国公立大への受験は、基本的に5教科7科目の学習が必要となり、かなりの覚悟を持って受験勉強をしていかないと届きません。やはり、まわりの友だちが頑張っていたり、高校のサポートがないと難しいのが実際です。ですから、どうしても上位校に偏った実績になってしまいます。
首都圏の国公立大学の多くは全国から受験生を集めています。とうぜん、難易度も地方の国公立大とは比べものにならないぐらい高くなります。横浜国大でも地元の大学というより、全国から学生を集める全国区の大学になります。そんな厳しい状況の中でも、この10年ほどで県立、市立高校はどんどんと合格実績を伸ばしてきています。ただ、そのことは、公立高校の二極化を進めているという現実もあります。この表を見てもわかるように、公立高校は大きく4つのグループに分かれてしまっています。「進学重点校」「進学重点エントリー校」「旧学区準トップ校」「その他」です。少なくとも首都圏の国公立大を目指すなら、進学重点校以上、できれば、進学重点校に進学することが前提になってしまっています。
多様化している大学入試ですが、国公立大への受験は、文系、理系を問わず、すべての教科をしっかりと学習ができる生徒でなければ不可能です。そうした大学受験を目指したいのであれば、いま、何を目標にして勉強をしていかねばならないかはこの表からも明らかですね。