独自入試問題
ある教材販社に頼まれて「独自入試対策(高校入試)の問題集」の問題作成をやっている。たいした報酬もないのだが、こうしたきっかけがないとなかなか最近の入試問題をじっくりと研究する機会が持てない。教材販社が、千葉や東京やその他の独自入試問題を準備してくれるので、自分で資料を集める手間も省ける。
今回は「英語」の作問を請け負っているのだが、あらためて最近の入試問題をながめてみるとその新しい流れに驚かされる。
そもそも独自入試問題をおこなっているのはそれぞれの都県のトップ高だ。東京ならば日比谷や青山、神奈川なら翠嵐や湘南といったところだ。当然、共通の入試問題よりも難しくなる。かといって、私立の入試のように語彙の範囲や文法事項の範囲を教科書レベルから逸脱させることはできない。となると、問題のボリュームに厚みを持たせるしかない。
実際、独自入試だからといって、難しい語彙が出題されたり、英作文が出されたり、教科書レベルをこえた文法事項が出題される、などということは全くない。形式としては、共通の入試問題と大差がないのだ。
そして、英語の新しい潮流として、「対話文」「グラフや地図を使った英文」「マンガやイラストを交えた英文」「会話表現」などといった、英文を読みこなして答えさせる出題が多くなっている。おおよそ、リスニングが2割、語彙の問題が1割、構文などを問う問題が1割、残りの6割がそうした「新傾向」の問題というところだ。
実際、簡単に引き受けてしまったものの、ストーリーを考えて英文の問題文を考えるのに一苦労している。
機会を見て、こうした新しい潮流に対しての学習塾としての対策を考えてみたい。