絶対評価
さて、今朝は9時30分から中三の授業。来週、再来週と最後の定期テストが続く。とりあえず全力をつくす。とりあえず、という言い方が微妙だが、私は学校の成績評定をひとつ上げる、ということにあまりこだわっていない。なぜか。努力の成果が結果につながるとはかぎらないからだ。
今の学校の評定は「絶対評価」という。お父さん、お母さんが中学生だったときの評価は「相対評価」という。5が何人、4が何人、と決まったいる評価だ。「絶対評価」は人数配分が決まっていない。つまり、今の評価では、A先生が評定5を3人しかつけないのに、B先生は評定5を50人につける、ということがあり得るのだ。実際に、藤沢市と大和市の評定を比べると、大和市の方が厳しい。同じ市内でも、A中学とB中学でも違うのだ。
県教委がこの春に発表した資料を見ると、評定5のつけかたが、保健体育では48・6%の学校と2・5%の学校が、理科では38%の学校と1・9%の学校がある。成績の付け方にこれだけ大きな差が出ているわけだ。恐ろしいほどの「差」ではないだろうか。
しかも、定期試験で95点、97点ととっても、宿題を一度提出しなかっただけで評定が4になる、などということは日常茶飯だ。こうした仕組みをほっておいたまま、高校入試の資料として学校成績を利用していることは不条理なのだ。
ただし、県立高校入試も、私立高校入試も、学校成績をみない当日の入試だけの合否判定方式がある。私はこれを重視している。何よりも自分の努力の成果が結果にもっともつながるからだ。定期試験に対して頑張るのも、学校成績を上げるため、というよりも、来春の入試のための学習という側面で指導をしている。定期試験の結果はおまけで良いと考える。
ただし、この絶対評価を高校入試に利用する制度は早急に見直して欲しい。