県立(市立)高校の進学重点校
昨日の神奈川新聞の記事の続きを書こうと思う。
私は「進学重点校」を作ることに大賛成だ。しかし、新聞の論調としては「格差社会で負け組にならないために有名大学に入りたいという学歴信仰は根強い。指定校制度がその強化につながらないか。進学実績を過度に競うようになっては本末転倒だ。」といったものだ。
うーん、とうなってしまう。あまりにステレオタイプの論調ではないかと、
神奈川県の県立高校は大学進学実績を公表してこなかった。昨年までは週刊誌の「大学進学実績」の欄が神奈川県の公立高校だけぽっかりと空いていた。それが、今年から公表するようになり、週刊誌の実績欄にも数字が入るようになった。これも当然の措置だと思う。
格差の是正は平均化ではないと思う。神奈川県の県立高校は実に様々なタイプのものになっている。そんな中、進学重点校があって、大学進学の実績を競っても良いではないだろうか。大学進学の実績を一部私立高校の独壇場にしておくことこそ、公教育としての使命を放棄したことにはならないだろうか。
といっても、10校に割り振られた予算は100万円。1校あたり10万円だ。これで何をしろというのだろうか。こうした中途半端な対応にこそ怒りを覚える。やるならば、各校の校長に独自の教員採用件を与えるとか、大きな予算を割り振って独自のカリキュラムを作らせるとか、そうしたことをこそやるべきだろう。