100人の大学入学者のうち就職できるのは何人?
問 100人の大学入学者のうち、中退者は何人ぐらいでしょうか?
答 12.1人 ← 反転させて下さい
こんなに多くの学生たちが途中で大学生活を投げ出しているのです。割合で言うと8人に1人、人数としては毎年8万人の中退者が出ている計算になります。そして、この中退者のうち2/3がニートや非正規雇用者の道に流れていきます。新卒者でも就活は厳しいのです。大学中退者を積極的に雇用する企業などあるわけもありません。
この学生たちの中退した理由の第一位は学習意欲の喪失。第二位は人間関係。第三位は関心の移行、ということです。例えば、大学のオープンキャンパスで受けたイメージと実際の学生生活とのギャップ。就職率が90パーセントとうたっていたのに入学してみると4年生の半分も就職が決まらない現実。そうしたイメージギャップが中退の大きな理由になっているそうです。
さらにこの数字はあることを教えてくれます。
今春の大卒就職率は60.9パーセントです。中退者が12.1パーセントいたとすると、100-12.1=87.9パーセントの学生が卒業者になります。それに60.9パーセントをかけると53.4パーセントになってしまいます。つまり、大学入学者の2人に1人しか就職できていない。しかも、これは全体の平均なのですから、中堅以下の大学ではさらに厳しい数字が出てくるはずです。これが現実です。
大学に入学しても就職までたどり着けるのは100人のうち53.4人しかいないのです。
きっとこのブログを継続して読んでいる方がいらっしゃるとすると、何だか厳しいことばかりこの人は書いているなぁ、といった感想をお持ちになるかもしれません。確かに楽天的なこと、たとえば「成せばなる」みたいな言い方を私は全くしません。というよりも「成せばなる」的な精神論は私の最も嫌うところです。私のスタンスは、基本的に物事にはすべて必然性がある、といったもの。子育て世代のお父さんやお母さんには、是非とも「現実」を知っておいて欲しいのです。
今日もどちらかというと悲観的な話題になってしまいました
なお、今週の日曜日の父母会の話題はこうした内容をさらに深めたモノになります。