大学入試センター試験の古文

一部の高校生の定期試験が続いている。昨晩も高2生が数学の試験対策に励んでいた。「他の教科はどうなの?」という問いかけに「古文が大変です」との答え。何でも「古文の文法」の勉強が重い、ということだった。

まじめな生徒たちなので、「理系でもセンター試験では古文がある。だから学校の勉強も手を抜くことなくしっかりとやれ!」といった学校の先生の話を真に受けて一所懸命に古文の文法の学習に取り組んでいるのだ。

確かに国公立を志望する場合、センター試験では国語が課され、多くの大学が現代文と古文を必修としているのは確かだ。でも、現代文は100点満点、古文は50点満点だ。古文の出題の中で純粋に文法問題としての出題は1題。配点は7点。それも四者択一になっている。動詞と助動詞の区別ぐらいが出来れば二つにしぼれる。

いつも言っていることだが、センター試験の古文を解くために、古典文法の学習に入れ込む必要は全くない。文法の知識が必要ない、ということではない。まずは200語ほどの古文の単語を現代語と違う意味を持つ単語などを中心にしっかりと覚える。つぎに、出来るだけたくさんの古文を読む。できれば、センター試験の過去問や予備校から出ている予想問題が良い。

しっかりした指導者について、人物、場所、時間などがわかる表現に棒線を引き、ストーリーを読み取る練習をする。ちょっと前までは複雑な敬語表現の理解を必要とする「お姫様文学」がよく出題されたが、最近は説話文も増えてきている。とにかくたくさん読んで「古文アレルギー」を払拭することだ。

そんな話をして、だから古典文法の学習に血道を上げる必要はない、という話を高2生たちにした。「そうなんだ」と納得してくれたようだ。「指定校推薦やAOなどを考えていないなら、とにかく今は英語と数学の勉強に集中した方が良い。理科や社会は高3になっても何とかできるが、英語と数学はそうはいかないよ」と付け加えておいた。

それにしても、どうした高校の国語の先生たちは「文法」の授業ばかりをするのだろう。その方が授業がやりやすいから、としか思えない。もっと、もっと、たくさんの良い古典作品にふれさせる、その空気を高校生たちに感じさせるような授業をしてもらいたいです。「文法」の授業はつまらないですからひよこ

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