難しい学年、中学2年生の夏
何よりの理由は中2の夏という難しい時間です。中1生はまだまだ幼さが残っていて、いろんなことに「まじめ」に取り組める素地があります。中3生はさすがに受験学年です。モチベーションの土台が違います。そんな中、中2生というのは本当に中途半端になっていまいます。
まっすぐに取り組む必要があるのはわかっていても、何となく「斜にかまえたくなる」時です。その割には、部活等で3年生が引退し、責任を持たされたりもします。たった1年しか違わないのに「センパイとして振る舞う」ことを求められます。といいながらも、ホンネのところでは1年生と一緒になってバカをやっていたい。それが許されない。
とくに男の子です。身体も大きくなり、声変わりもし、子供からオトナへと身体的な変化も大きい時期です。そんな成長に「ココロ」は追いついていかない。「ココロ」はまだまだ「ガキ」のままなのです。塾で数学の勉強をしているよりも外を駆けまわっていたい、そんな時期なのです。
でも、学習面から考えると、いろんな意味で分岐点であることも確かです。数学も英語も内容が難しくなってきます。一次関数や不定詞の学習は、ある意味ではこれからの彼ら、彼女らの学習面での人生を振り分けてしまう単元です。ここでしっかりと前に進んでいく学習が出来なければ、そのままどこまでも「勉強は出来ない生徒」になっていくことになりかねません。
塾長として目の前にいるこれらの「難しい時期の生徒たち」に対してどう向かっていくのか。大切なことは正面からぶつかっていくことだと考えます。正面からぶつかる、ということは、ダメなことはダメ、やるべきことをしっかりとやれ、と当たり前のことを言っていくことです。そして、それを徹底させなければなりません。
部活もあるだろう、家の用事もあるだろう。でも、何とかやりくりして塾に遅れないようにやってくる。暑いだろう、面倒だろうが、塾の宿題はしっかりと仕上げる。漢字テストは満点がとれるように練習する。こんなんでいいや、といった気持ちが自分の中に生まれたら、その気持ちをできる限りおさえこむ。何よりも元気に挨拶をする。
こんな当たり前のことをこどもたちには徹底させたい。それがこの難しい時期を乗り越えていく処方箋だ。